独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3006
 
地球を LM の窓の照準に合わせていればいいだろうkeep the Earth in the crosshairs of the lunar module window
 
ああ、まさしく そこを―ここを目指してるわけだから間違いない
 
肝心の噴射時間は?
 
14 秒だ
 
クーパーがスワイガートに指示する―
 
ジャック、そのチャラチャラした腕時計に秒針が付いてんなら、正確にカウントしてくれ
 
チャラチャラって、ロレックスはエドワーズの流行だろ―確かイェーガーも…
 
そんなことより、ちゃんと― 10 以上 数えられるんだろうな?
 
足し算だってできる I can add.)―あ、これ 戻ったらオークションにでも出そう
 
ガスも似たようなことを言ってたよ
 
 
参考 1
 
交信記録によれば、地球を窓に捉えて手動でコントロールするというのは本当はラヴェルの(その場の)思い付きではなく、ヒューストン(capcom のヴァンス・ブランド)のほうから―
 
"We don't want to power up the spacecraft completely, so that means no computer or mission timer. We'll simply go with a manual burn, with you controlling the engine with the Start and Stop switches. For attitude, what we're going to want to do is manually orient the spacecraft to place the Earth in the center of your window. If you hold it there throughout the burn, the attitude will be correct. Got that"
 
と提言してきたのを、ラヴェルが―
 
"Roger, I think so."
 
と(言われなくても)そのつもりだといった感じで同意していて、このシーンもハリウッド式に演出されているのが分かる。
 
 
参考 2
 
ラヴェルトム・ハンクス)のセリフ(If we can keep the Earth in the window, fly manually, the co-ax crosshairs right on its terminator.)では地球の影の縁(明暗境界線 terminator)を窓の照準に合わせると細かく言っていて、そのとおり(太陽に照らされた)半月状の地球の弦を照準線に重ねるようにコントロールする。
 
ヒューストン(管制官の誰か)のアイデアで太陽(№46)そのものを方位基準にするのは PC+2  噴射の前(月の裏側に回る時)に―
 
a Sun check in the alignment optical telescopeAOTof the Lunar module
 
をやっていて、ヘイズが―
 
"looking through the AOT there andthe Sun is right at the top and it may be about 2 degrees to the right of the cursor, so that looks real good."
 
などと交信している。
 
単純に考えて、太陽(や地球)は大きいので(小さな星とは違い)浮遊物に邪魔されずに AOT(六文儀)を使えるにしても(径が大きいぶん)それなりの誤差が生じそうだが、果たして上首尾のドンピシャ調整になったらしい。The alignment with the Sun proved to be less than a half a degree off.
 
註) PC+2 burnPericynthion (closest approach to the far side of the moon) plus 2hours (月の裏側を再接近して 2 時間後になされる噴射)  「アポロ 13」では、わずかにグリン・ラニーの "How long are they gonna have to burn the engine at PC+2" とか、capcom "When we pick you back up, we will have your PC+2 burn data." とかのセリフ上でチラッと触れられるだけ―その実、アポロ13 の危機における最難関事項(the biggest heart- stopper)だった。
 
 
参考 3
 
NASA 宇宙飛行士御用達の腕時計は周知のようにOmega Speedmaster Professional―スワイガートは(personal timepiece として)もうひとつ別に Rolex GMT-Master も携行していて、この軌道修正の噴射(mid-course correction burn)の際、タイマーに使ったのはロレックス ―との不確か(で、やや宣伝広告的)な説があり(真偽はともかく)そのほうがチャラチャラしたイメージ的にスワイガートらしい気はするけれど、「アポロ 13」で映されるのは(おしなべて)Speedmaster のよう。
 
もっとも、GMT-Master  は全然チャラチャラなどしていない―どころか、いわばライトスタッフ(テストパイロット)御用達みたいなアイテムで、例えばピート・ナイト William "Pete" Knight X-15 でマッハ 6.72 の最速記録を出した時(1967年)腕にしていた。
 
イェーガーも古くからのロレックス・マニアで知られ、1947年の X-1 超音速飛行では Rolex Oyster をしていた由。
 
"I wore a Rolex 40 years ago when I broke the sound barrier and I still do today. A pilot has to believe in his equipment. That's why I wear a Rolex." General Chuck Yeager 1992
 
※ 「ライトスタッフ」のイェーガーは X-1 のみならず(不自然なほど)どのシーンでも腕時計をしていない(少なくとも、それと分かるようには映されない)―他の連中は普通に腕時計をしているのに、イェーガー(サム・シェパード並びに本物)だけがしてない印象で、何か(それなりの)理由があってのことか。