独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3007
 
クーパーが体調不良のヘイズに―
 
フレッド、おまえは縦揺れをコントロールしろ(you handle the pitch)―大丈夫なのか?
 
ああ… 俺より LM のエンジンのほうが心配だよ
 
PC+2 噴射で消耗してるかもな
 
象をおんぶして飛んでるようなものだし It's like flying with a dead elephant on our back.
 
なのに、ヒューストンは簡単に言ってくれる くそ分かりきった指図なんか―(I don't need to hear the obvious...
 
不意にグリン・ラニー(FD)の声が―
 
船長、全部こっちに聞こえてるぞ we're reading everything you say.
 
アクエリアス、船内マイクで筒抜けだ Aquarius, this is Houston. You have a hot mike we've got you both on VOX.
 
ところで、ご心配のLM なら問題ない―グラマン社は CSM の牽引料を別途請求するって冗談言ってる
 
クーパーが苦笑しながら―
 
じゃあ、あとは操縦の問題か
 
あとは船長に任せる(Let Cooper do the rest.)―それが地上のコンセンサスだ
 
了解した… どうやら宗旨変えしたらしいな
 
アポロ 7 で学ばせてもらったよ
 
註) ラニーはアポロ 7 の反乱の矢面に立つ羽目になったが(クランツとグリフィンの 3 交代制)、対外的には非難がましいことなど口にせず(少なくともシラー達よりは)大人の振る舞いをしている。
 
 
参考
 
先頃のジーン・クランツを取り上げた TV 番組でも、まるでクランツ一人が管制の一切を指揮してアポロ13 を救ったかのように再現され(そう一般に思われ)がちだが、このグリン・ラニーの存在こそ、実は(クランツに劣らず)大きい。
 
例えば、急遽 LM を救命ボート(lifeboat)にと起動させつつ、大慌てで CM の誘導システムを移し、データを地上で検算(a double check of the arithmetic)したりする際の管制の陣頭に立っていたのは(クランツではなく)まさしくラニーで、マッティングリーは(ミッション・コントロールで目の当たりにした)その働きを―
 
"the most magnificent display of personal leadership that I’ve ever seen"
 
とまで絶賛している。
 
「アポロ 13」では(すっかりクランツの陰に隠れて)全然目立たないものの、この(てんやわんやの)シーンで意外に(妙に律儀に)クランツからラニーへのシフトを示すセリフ(二人のやりとり)があって―
 
K   Now, if Jack can't get that guidance computer data transferred before they go dead in there...
 
L   They won't even know which way they're pointed.
 
K   That's right.
 
L   That's a bad way to fly.
 
K   I'll be in (room) 210 if you need me.
 
L   Okay.
 
と(実際のとおり)クランツ(ホワイト)が退いて管制をラニー(ブラック)に任せる。 (―shift handover to Flight Director Glynn Lunney and his Black Team of Flight Controllers took place. The White Team moved to room 210 of the MCC.