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ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3448】

 

アームストロングはトム・ウルフの「ザ・ライト・スタッフ」で描写されるエドワーズの雰囲気を尋ねられ(Have you ever read, would you like commenting on Tom Wolfe's The Right Stuff? Do you feel it captured the climate around Edwards in any way, shape, or form, or is it exaggerated?)―

 

Armstrong: I haven't read the book critically. I'm not sure I've read it all. I've read a bit. I did see the movie. I thought it was very good filmmaking, but terrible history; the wrong people working on the wrong projects at the wrong times. It bears no resemblance whatever to what was actually going on.

 

ちゃんとは読んでない、少し(T-33 泥沼事件のとこ?―その2894参照)だけ読んだとか何とか(覚束なげに)言って、訊いてないのに映画「ライトスタッフ」は見た―よくできてる(very good filmmaking)が、中身は何もかもデタラメだとの批評です。(だから訊いてないのに)

 

ま、純正ライトスタッフ・ファンとしてアームストロングに(訊かれてないけど)お答えしましょう―そっくりそのまま “First Man” に(熨斗を付けて)お返し致します。(きっぱり)

 

ま、当のアームストロングご本人さえが “First Man” を見たらデタラメだ(the wrong people working on the wrong projects at the wrong times.)と言うに決まってる―と、わたしには思われるので。(その2969参照)

 

アームストロングが「ライトスタッフ」を(イェーガーへの怨念にも似たバイアスを抜きにして)ちゃんと見た(理解できた)のかは微妙だけれど、少なくとも no resemblance whatever to what was actually going on. なんて、全然 そこじゃないから、名作「ライトスタッフ」は。

 

エドワーズ(イェーガーとクロスフィールド)を直に知るアームストロングならば、ここで正しく指摘(批難)すべきは「ライトスタッフ」には X-15 が(小さな模型しか)登場しない―この一点に尽きる。(その3069参照)

 

ちらっとでも原作を読んで、ちゃんと映画を見た(理解できた)のであればですが。

 

 

 

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3447】

 

アームストロングはエドワーズで X-15 を飛ばしていたという単純明快な事実を考えれば、エドワーズでのイェーガーとの関係(軋轢)が思い出すのも苦々しく気分の悪いものになってしまった(たぶん)一番の理由が解る気がする。

 

ざっくり plain and simple に言うと、要するにイェーガーは NASA(エンジニア/パイロット)のヒヨッコが X-15 を飛ばし、自分は X-15 で飛んでない(飛べなかった)ことが気に入らず、その事実を受け入れたくなかったんだろう―と、わたしは思う。

 

NF-104 が所詮 X-15(astronaut)の trainer (≒ simulator)だとするなら、イェーガーの NF-104 は X-15 の代償行為だったとさえ理解しうる。

 

アームストロングは後々まで X-15 pilot だったことを誇りにし(All of us take a great deal of pride in our respective roles in the effort.― X-15 Pilot's Panel  June 8, 1989)、エドワーズの主みたいなイェーガーの胸には(あるべきはずの)その勲章がない。(X-15 はマーキュリー・カプセルとは決定的に違ってパイロットが操縦する ←ここ、重要)

 

当時のエドワーズに X-15 space plane なんて(ややこしい)ものがなけりゃ、あの愛嬌のあるイルカ顔のアームストロングを理不尽にコケにしたりしてませんよ、あのパワハラ腹黒おやじだって。(たぶん)

 

アームストロングはインタビュー(NASA Johnson Space Center Oral History– 19 September 2001)でイェーガーについて問われ(He's become almost a mythological pilot. The legend of Chuck Yeager has become—do you think that's just through books and media, things like that?)―

 

Armstrong :  I'll pass.

 

と、あっさりスルー(パス)して、もはや多くを語りたがらない。

 

めんどくさいんでしょうね。(ヘラヘラしてても愉快な話じゃないし)

 

わたしには表裏一体にも見えるけど… (その2897参照)

 

 

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【誰にともなしに、独り言レス―その3446】

 

イェーガーは(マンガのアラレちゃんが乗ってそうな)NASA のリフティングボディ M2-F1 を飛ばしたことがあって、コックピットに坐るイェーガーにトンプソンが何か(check-out を)話してるように見える写真が残っている。

 

1963年12月 3日、ARPS で訓練用に使えるか(ポール・ビクルに査定を頼まれもした)テストしようとイェーガーは不格好な Flying Bathtub を(先にフライトしていたトンプソンに負けじと)ビュンビュン試乗して高評価(She handles just great!)を下す。(ピンポイント着陸競争の賭けにも勝って気分よさげです)

 

いつもの習性(pushing the envelope―その3045参照)で酷使(?)したせいもあったか、次にブルース・ピーターソン Bruce Peterson(NASA research pilot)が飛んで(反・軽やかに)着陸した際(低温による油圧不良でアブソーバーが利かず)両後輪がもげ落ちてしまい、その日は打ち切りとなった。(←NASA の呪い?)

 

何マイルも転がってく態の車輪に陽キャラのトンプソンは大ウケだったらしいけど。(It really was a hilarious scene, those wheels seemed to roll on for miles.)

 

1963年12月10日、その一週間後に(ご存じ)NF-104 奇跡の生還をやらかして病院送りになるイェーガーは(これが真のライトスタッフだとばかりに)早くも―

 

1964年 1月29、30日に各 2 回ずつ(やっとランディング・ギアの修理ができた)M2-F1 でビュンビュン飛び回り、快調に奇跡の復活をやらかしております。

 

※ ピーターソンは May 10, 1967 後継の M2-F2 で Rogers に(ランディング・ギア不完全のまま)着陸失敗し危うく死にかけていて、その実映像を使った “The Six Million Dollar Man” のモデル(Bruce Peterson-the Real Six Million Dollar Man)になってるが、自分を元通りにするのに 600 万ドルもかかってない(I don’t think it cost any $ 6 million to put me back together.)―あの NASA が治療費をそんなに払うわけないと(たぶん)言いたげです。

 

 

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【誰にともなしに、独り言レス―その3445】

 

>アームストロングなんぞはヒヨッコですから、まだ

 

"X-15" 完成時 アームストロングは(キャリアから言うと)まだ 2 回(30 November 1960、9 December 1960)しかフライト実績がなく、主軸のジョー・ウォーカーやボブ・ホワイトに比べりゃ間違いなく(やっと飛び始めたばかりの)ヒヨッコなのだけれど、7 回目(26 July 1962)を最後に New Nine(Astronaut Group 2 Gemini ~ Apollo)へ(ぷいっと)方向転換して(その2896、2945参照)、その抜けた穴埋め(?)みたいに飛び入りしたのがミルト・トンプソン(29 October 1963 初フライト)ゆえ、順番(序列)からしてアームストロングをヒヨッコ呼ばわりするのは不当かもしれないが、あのヘラヘラのイルカ顔じゃ、偉そうーに先輩面できるキャラに見えないでしょ、実際 youngest だったし。

 

例えば、100% ふざけて The Magnificent Seven 式のリアル X-メンを撮るとしたら、ユル・ブリンナーは当然 スコット・クロスフィールド、スティーブ・マックイーンがジョー・ウォーカー、となるとヒヨッコのホルスト・ブーフホルツの役回りはニール・アームストロングに決まってる。(とくりゃ、敵役の野盗の親玉はイェーガーに頼むしかないか)

 

想像するに、アームストロングとデイナが外れた X-20 Dyna-Soar(その2980、3101~2参照)に(NASA パイロットでは一人)居残っていたトンプソンは計画キャンセルに伴い(一足先に早期退社して?)X-15 にコンバートされたようで、尚かつ同時期に(マンガみたいな)リフティングボディ(M2-F1、M2-F2)を初めて飛ばしたり(←これで 1966 Kincheloe Trophy を受賞する―その2917参照)、たぶん使い勝手がよかったと言うか、気安い(人がいい)陽キャラだったんでしょう、マジで。

 

頼まれれば、何でも(面白がって)引き受けてくれそうじゃないですか―"X-15" の technical advisor でも何でも。

 

※ トンプソンは(基本的にエンジニアだから?テストパイロットにあるまじき)謙虚なスタンスで、X-15 を飛ばすスケジュールに入れたのはジョー・ウォーカーとアームストロングが抜けて、折よくその次に並んでたのが自分だったからだとも正直に語ってます。(That left two openings for an X-15 pilot and I was next in line. As I said previously, I was in the right place at the right time.)

 

 

 

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【誰にともなしに、独り言レス―その3444】

 

さて、そのものズバリ "X-15" というタイトル(副題 The Rocket Ship That Challenged Outer Space!)の映画(1961)が既存でして(YouTube で full movie 視聴できます)、C. ブロンソンや B. デクスターの The Magnificent Seven(1960)組が出ており The Mercury Seven を意識した作品―なわけないけども(その3305参照)、冒頭  J. スチュアート准将のナレーション(X-15 の解説)で始まり、ラストを締める作りは「ライトスタッフ」のヒントになった―なんてわけないか。(とも言い切れまい?)

 

それにしても、せっかく(エドワーズ提供の)きれいなカラー映像(stock footage)で X-15 はもちろん、mothership の B-52、chase の F-104 や F-100 の正しい姿が(anamorphic に歪んではいるが)ふんだんに拝めるのに、あたら soap opera チックなストーリーに絡めて(おぞましい)Hollywood の B 級スタイルに堕落させてしまってるのは(あまりに勿体なくも情けなく)何してくれてんねんって話です。

 

"X-15" のクランクインは April 1961、実際にエドワーズ(含む NASA)で撮影されている―これは驚くべきタイミングで、その頃ちょうど X-15 を(ぶいぶい)飛ばしていた本物(real X-15 pilot)のボブ・ホワイトの(「ライトスタッフ」におけるイェーガーとサム・シェパードのような)ブロンソンとのスナップがあったりするし、オープニングで堂々 technical advisor にクレジットされるのは―

 

MILTON THOMPSON  NASA

 

なんですから。(アームストロングなんぞはヒヨッコですから、まだ)

 

ガチ(real X-15 pilot)を撮ったほうがよくね―って話ですよ、少なくとも 純正ライトスタッフ・ファン向けには。

 

 

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【誰にともなしに、独り言レス―その3443】

 

てなわけで、トンプソンにとっては F-104 B も F-104 A(JF-104A)も確かに >さして違わない と(大雑把に)言えないこともないトンデモ機だったというオチ(墜ち)なんですけど、トンプソンの名誉のために是非とも申し添えておかねばなるまいが、NASA 749 の事故調査委員会によるトンプソンの評価は(すこぶる付きの)高得点をマークしていて―

 

Throughout the emergency the pilot showed superior skill and judgment, which contributed materially to his own safety and to the understanding of the causes of the aircraft loss.

 

と(腕も頭もいいベストパイロットを)べた褒めです。

 

トンプソンはイェーガーみたいに射出シートをくらって顔面をやられたりしなかったし(その3392参照)、パラシュートの着地も(ソフトかつピタッと)10 点満点だったので、F-104 から射出していながら(重傷を負ったイェーガーとは違い)どこも負傷していない(飛ぶ前と変わらぬ)体で Joe Vensel に拾われている。

 

なので翌週 ラブレースで精密検査を受けても頸椎や脊椎に何ら異常はなく、その一方で Dr. Randy Lovelace(その3161参照)自らトンプソンの唇を縫い、手にギプスを施す治療してくれいて、無傷で奇跡の生還したはずなのにエドワーズの(ヤブ)医者が見逃したのか(見逃しようがないだろ)とラブレース博士は(???… )大いに訝ったとか。

 

事の真相は、呆れることにトンプソンは前日に車で事故ってしまい(F-104 ejection とは全く関係のない)ケガをしていたのである―ホント笑わしよるヤツでしょ、マジで。

 

かくの如く(知れば知るほど)マニアックになりがちな X-15 の(ぶっ飛んだ)話であるけれど、「ファースト・マン」のアームストロングみたいに妄想の虚空で(ヘタに飛んで)捏造しなくたって(その2947、2951、2969参照)、そのままガチで使えるネタが満載なんですよね、リアル X-メンのエピソードは。

 

 

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【誰にともなしに、独り言レス―その3442】

 

トンプソンの NASA 749(F-104 A 56-749)は(フラップの不具合 asymmetrical flap のせいで)左にロールしていて、350ノットの速度なら何とか姿勢を制御・維持できたものの(そんなスピードじゃ着陸できないし)、あれこれ考えられるトラブルシューティングもむなしく、どうあがいても復旧しそうにないんで、エドワーズ(の NASA)に緊急連絡し(困った時には、の)ジョー・ウォーカーを呼び出してもらう―この後まさに X-15 で(Mud Lake から)飛ぶため(今や遅しと)スーツアップしてた当のパイロットのジョー・ウォーカーを。

 

トンプソンは早朝 Mud Lake の weather flight(お天気レポート)に F-104 を使い、ついでに(絶好のフライト日和 a beautiful morning for a flight にルンルン気分で)landing approach のシミュレーションなんぞやって調子こいていた―笑っちゃ悪いけど、トンプソンて笑わしよるヤツなんですよ、マジで。

 

え~ またぁ?(Trouble ?)てな感じのジョー・ウォーカーの(トンプソンが訴える症状からする)見立ては―

 

a split trailing edge flap situation with one down and one up (事後の調査では an electrical malfunction in the left trailing-edge flap)

 

このフラップ角度ちぐはぐ状態(asymmetric flap extension)を元に戻すべく(ジョー・ウォーカーの示唆に従い)flap lever をガチャガチャ操作してたら、却って最悪の(アクロバチックな)スナップ・ロールにクルクル陥り(I was almost doing snap rolls.)回転が止まらなくなった―同時に機首が下がり、やがて垂直にロール(vertical rolls)… もはやこれまで。

 

ついにトンプソンは(操縦桿を放して)ejection handle を引き、音速手前マッハ 0.9 の F-104 から射出される。(at 18,000 feet)

 

気が付くとトンプソンの目の前を射出シートが一緒に落下していて、まだ(ケーブルでつながった先の)ejection handle をバカみたいに握りしめたままだったのをトンプソンは(いみじくも)―

 

That handle was my security blanket.

 

と軽口で笑わしてくれる。(At the Edge of Space: The X-15 Flight Program)

 

パラシュートを絡みつかせたりしたらマズいので、安心ねんねタオル?(ejection handle)を一苦労して手放し(←そんな簡単なことすら容易じゃないそうで―真っ逆さまに落ちてる最中は)射出シートを遠ざけたところで、自動的にパラシュートが開く―足の方に向かって。(真っ逆さまに落ちてる最中だから ←天地逆 head-first のタイミングで射出してたから)

 

降下中、トンプソンはロールしながら墜落し爆発する F-104 を見ている―突き刺さるように(nose-first)激突して地面(適地?の bombing range)にあけた大穴(クレーター)から黒煙を立ち昇らせていた。(←「ライトスタッフ」におけるイェーガーの NF-104 さながらですけど、ありゃホントは黒煙を上げてはなかったとか―その3112参照)

 

その黒煙を(遠目に)視認した NASA は、しかし(切羽つまっていてベイルアウトするとも何も伝えてなかったトンプソンの)降りてくるパラシュートは見えず、一同(a small, close-knit group at NASA)深~い絶望の淵に沈み込んでいた―ところが、どっこいトンプソンの無事(奇跡の生還)を知ったのは、ほどなくしてのこと。

 

墜落現場に車で急行した Joe Vensel (NASA Flight Operations chief)が我が目を疑ったことに(しれぇ~と)道端でヒッチハイク(手を挙げて停まれの合図)してる(F-104 もろとも墜落して)死んだはずだよぉトンプソ~ン(♪)を発見し、しっかりモーニングサービス(cafeteria)に(食欲ありげなヒッチハイカーを)乗せ帰ったのである。

 

ホッと胸をなでおろして落ち着いたジョー・ウォーカーは勇躍  X-15 ミッションに予定どおり(Takeoff : 10:30)出撃することができたのだった―めでたし、めでたし。(その夜の Flight パーティでは主賓のウォーカーじゃなくトンプソンがセンターだったらしい)

 

※(本題に近い)余談

 

実は、この(生けるトンプソンを連れ戻った)Joe Venselこそ >A も B もさして違わないからと 騙くらかして、トンプソンの初乗り F-104 B を(ネリスの呪いの)ドツボにハマらせた張本人で(その3439参照)、何だか報復ドッキリを仕掛けられたみたいな展開ではあります―

 

But Joe Vensel insisted, citing “no significant difference” between the B model (which had tip tanks) and the F-104A, which Thompson had flown many times. As soon he left the ground, Thompson knew Vensel “had stretched the truth a bit.” (First Man: The Life of Neil A. Armstrong)

 

 

 

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【誰にともなしに、独り言レス―その3441】

 

たぶん注意深い純正ライトスタッフ・ファンの方なら理解されてましょうが、トンプソンが(隅っこに小さくなって?)乗せてもらった C-47 は 空軍(USAF)の であって、自分とこ(NASA)の ではありません―ここ、大事(笑えるとこ)です。

 

もっとも、ここで言う NASA とは NASA Flight Research Center(director がポール・ビクル  1959~1971)で、所在はエドワーズ空軍基地 Edwards Air Force Base 内(のテナントみたいなもの?)だけど。

 

ここ(エドワーズ)に NASA の X-メン(X-15 pilot)ジョー・ウォーカーを筆頭にマッケイ(その3430参照)、アームストロング、トンプソン、デイナらが(空軍とは一線を画して?)たむろしてたわけで、この辺のプログラムの在り方も(ややこしくて)ごちゃごちゃした話になりがちか。(センター前、即ちエドワーズに X-15 のモックアップが展示されてるし―その3039参照)

 

ひっくるめてエドワーズでも NASA と空軍のイメージ上のギャップは例えば F-104 一つ見ても、空軍では(本家のくせに?)あまり評判が(あくまで fighter としては)芳しくないのに対し、NASA にとっては重宝この上ない chase plane として大のお気に入りだったてなことがある。

 

F-104 は単に随伴するだけでなく X-15 っぽい(その近似値的な)フライト特性があって、アームストロングが Delamar Dry Lake でやった(ヘマした)ように、X-15 の着陸シミュレータ的にも活用されていた。

 

ただ、やはり F-104 はアクシデントが(当り前に)起こる。

 

空中衝突したジョー・ウォーカーはともかく(その2916参照)、トンプソンも(アームストロング同様)dry lake bed で余裕かまして X-15 unpowered approach の練習してた際(split trailing edge flap の異常で)ロール状態の F-104(NASA 749)から必死のベイルアウトなんて憂き目を(December 20, 1962)―

 

 

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【誰にともなしに、独り言レス―その3440】

 

結局、とにかくトンプソンを厄介払いしたい(責任もってエドワーズ配送の約束をした)ネリス空軍基地は(ようやく呪いが解けたか)うまい具合に通りすがりの空軍(USAF)の C-47 が渡りに船(ならぬ輸送機)となって NASA から届いた不良貨物を(きっと燃料補給サービスのオマケしてやって)やっとこさ返品できたのであるが、かくして NASA アスホール・トリオの武勇伝(the tale of the three hot shot NASA test pilots)は後々までネリス及びエドワーズ(即ち、空軍)の語り草となったのだった。(いやはや…)

 

で、この F-104 ネリス事件の詳細を知れば、パワハラ腹黒おやじのアームストロング評―

 

He wasn't too good an airplane driver.

 

てのが全く不当だとは抗弁できないと(素人目には)映るんですけど、何についても意見は人それぞれ当然あって、それもアームストロングに近しい X-15 のパイロットが逆に―

 

“the most technically capable of the early X-15 pilots”

 

“the most intelligent of all the X-15 pilots, in a technical sense.”

 

と最上級(most)の誉め言葉で持ち上げてもいる。

 

が、細かい(かつ、基本的な)ことを言うと、これはエンジニアとしてのアームストロングの the most technically capable で the most intelligent という評価であって、パイロットとしての操縦テクニック(← technically や technical に惑わされないよう)を特に論じたものではなかろうと思われるし、それならパワハラ腹黒おやじも―

 

Neil was a pretty good engineer.(その2890参照)

 

と、端から喜んで認めてますでしょ、反語的(pretty)な皮肉を漂わせつつ。

 

それに、この場合 X-15 pilot は airplane driver に該当するのか?という問題もある。(第一、イェーガーは一度も X-15 で飛んでないんだから)

 

仮に、これがイマイチ・パイロット説への反論になってるとして―まぁ、それでも残念ながら、おまゆうギャグに聞こえてしまうことには、こう主張してアームストロングを最高に評価してくれてるのは NASA アスホール・トリオの雄 ミルト・トンプソンなんですよね、これが。(あれ以来、恥ずかしくてネリスに顔を出せなくなった、あのトンプソンに言われてもなぁ… 仲間内で誉めてるし)

 

※ この年末にトンプソンは性懲りもなく F-104(B ではない、得意?なほう)で何とイェーガーの NF-104 を先取りした射出~奇跡の生還をやってのけている。(危ないヤツなんです、マジで)

 

 

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【誰にともなしに、独り言レス―その3439】

 

アームストロングの依頼(嘆願)を受けてジョー・ウォーカーはネリスに(唯一人、たまたま手すきだった運の悪い)X-15 仲間のミルト・トンプソン Milton O. Thompson(NASA research pilot)を迎えに遣る。

 

あいにく二人乗りは the two-seat F-104 B しかなく、それでも F-104 A だけは何度か経験していたトンプソンを(A も B もさして違わないからと)テキトーに言いくるめて行かせたはいいが(やはり A とは勝手が大違いで―There was a big difference in the way this aircraft handled compared to the A models that I had been flying.  本人談  “At the Edge of Space”)案の定、トンプソンはネリスの滑走路に F-104 B を(いわば)きっちりと横付けできず(I soon realized that I was not going to be able to crank it around tight enough to line up with the runway for a landing)もたもた仕切り直し(go-around)してる内に(聞いてないよ~の)強風(The strong crosswind, which was not reported by the tower)で横に流されていて(←言い訳?)それでも敢然と強制着陸した弾みに車輪がパンクし(the left main tire blew.)立ち往生―やっと使えるように整備したばかりの滑走路に無残にも破裂したタイヤが散乱してしまい、再び閉鎖することに。(close down the runway to clean up the debris from my blown tire.)

 

あちゃ~ (スラプスティックすぎてウソみたいでしょ、既に)

 

今度はトンプソンがジョー・ウォーカーに悲報連絡し(怒り狂う上役を何とか宥めて)善後策を講じてもらい、F-104 B のパンク修理するメカニックを差し向けられそうになかったので(?)、新たに(同じく X-15 仲間の)ビル・デイナ Bill H. Dana(NASA research pilot)の T-33(two-seat)が馳せ参じてくれたはいいが、アームストロングとトンプソンが出迎えると、上々のアプローチで降りてきた T-33 は(気合が入りすぎたか)明らかに減速不足で滑走路をオーバーラン必至(アレスティング・フック使えよ、みたいな)―

 

あちゃ~ (お約束の展開すぎてウソみたいでしょ、少しも盛ってないのに)

 

その信じられない光景を見ていたアームストロングに頭を抱えさせ、トンプソンを呆然と立ち尽くさせた T-33 は、どうにかこうにか滑走路の終点ぎりぎり、すんでのところ(脱輪寸前?)で停止(後にレッカー移動?したとか)―ネリスの管制に入ったビル・デイナは(とりあえず)アームストロングを自分が連れ帰り、トンプソンは NASA から更に別機(another airplane)が迎えに来る手筈だと段取りを告げる。

 

対するネリス空軍基地の(懇願にも似た)断乎たる公式見解は(髪の毛をかきむしらんばかりに)―

 

“Please don’t send another NASA airplane!”

 

 

―てな呪われた(笑える)話なのでありました、とさ。

 

(Nellis の呪いか、Neil の呪いか、はたまた NASA の呪いなのか…)