独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

 【誰にともなしに、独り言レス―その2936
 
その217
 
どういうことかと言うと、殆んどのページでは「大学で学位を受けた」とは書いてますが、実に不思議なことには(前述の例外を除いて)決して「何年何月に」とは書いてないんですよ、判で押したように。
 
実際は、ジョン・グレンが「大学で学位を受けた」のは確かに事実ですけど、それは1962年―つまり、フレンドシップで飛んだ後のこと。
 
英雄になった後に、Bachelor of Science (どころか、ついでに Honorary Doctorate of Science までも)を受けたんですよ。
 
ですから、日本語にすると「高校を卒業して大学に行って、そして学位を受けた」と、決してウソではないけども、あえて「いつ」とは書かずに、いかにもその時に学位を受けたかのように思わせたり、「学位を受けるために大学に行った」という姑息な書き方で、当然その結果その時に学位を受けたかのように思わせたりしてる―と、わたしの濁った目には映ってならないのであります。
 
笑っちゃうでしょ?
 
で、結局わたしは何が言いたいのか―ま、この先は明日か明後日か、いつになるかは保証できかねますが、のんびり行きましょう、何だか眠いし…(奇特にも ROM して下さってる皆さんには申し訳ないけど、今日はもう寝かせてくれ~もちょっとビール飲んでから)
 
 
その218
 
どうでもよくはないんですけど、改めて訂正するのも大げさな気がしますが―
 
その212 の >それなりに用意周到な計画に基づいてフリーダム は打ち上げられたんですよ の「フリーダム 7」は「フレンドシップ 7」の誤りですね、言うまでもなく。(随所にあると思われる、こういった解りきったケアレスミスや打ち間違いは、気付いた人は各自大きく構えて適当に脳内変換しとくように―いちいち訂正するのも面倒なので)
 
とにかく、ジョン・グレン学歴詐称ネタを続けましょう―
 
宇宙飛行士を選考するにあたっては、7つのクリテリアがあったと以前書きましたね。
 
その 4 番目が学歴の基準―
 
Have a bachelor's degree in engineering or equivalent.
 
このケツに付いてる or equivalent ―常套句とは言え、これが何ともニクイと言うか、クセモノじゃないですか。
 
取り様によっちゃ、実際に学位がなくても、それに相当する同程度の資格・能力があると見なされれば、OK ってなことなんでしょうかね。
 
だとすると、ジョン・グレンは当然 OK でしょうな―現にフレンドシップで飛んだ後、つまり選考された 3 年後に(大学に行ってた当時 取りそこなっていた)学位を頂戴してますから。(名誉博士号のおまけ付きで)
 
わたしの濁った目には、この or equivalent も、ジョン・グレンのための逃げ道だったように映ってしまうんですよね、どうしても。
 
ん?
 
だったら、イェーガーはどうだったんでありましょう…
 
 
その219
 
イェーガーも、その意味でなら、じゅうぶん or equivalent の射程範囲にあったと思いますよ、わたしは。
 
イェーガーの(いわゆる)学歴は、高卒です―ハイスクールを卒業して、すぐ陸軍航空隊に入ってますから。
 
ですが、1961年に空軍の Air War College をちゃんと卒業してます―こんなんじゃダメなんかいな?
 
だとしても、ご存じのようにイェーガーは、その翌年にエドワーズのテストパイロット・スクールの校長先生(the first commandant of the USAF Aerospace Research Pilot School)になってるんですよ。
 
いいですか、よ~く考えてみて下さい―ジョン・グレンがフレンドシップで飛んだおかげで、やっと学位をもらった1962年、イェーガーは既にその時点で、何と宇宙飛行士を養成する側に立っていた、ということになるわけです。
 
or equivalent もいいとこじゃないですか、オツリがきますよ、このことを考えりゃ。
 
しかるにイェーガーは、学歴がないという理由で、あっさり失格にされている。
 
一方、もうひとりの学歴がなかったはずの男は― NASA ジョン・グレンをえこ贔屓していた、と言わざるをえません。
 
 
その269  (2004/ 1/14
 
え~、ちょっと余談めいた話をしますと―
 
先にジョン・グレン学歴詐称疑惑のことを書きましたけど、実はスコット・カーペンターの場合も(呆れるくらいに)全く事情が同じなのであります。
 
カーペンターの biographical data には、決まって1949年にコロラド大学で Bachelor of Science degree in Aeronautical Engineering を受けたと書いてあるんですが、はっきり言って大ウソなんですよね、これがまた。
 
当時の指導教官か誰かの証言によりますと、何でも、最後のほうは気分が既に海軍のパイロットに行っちゃってて、サボって(酷い吹雪きのせいという不可抗力的な説もある)最終試験を受けなかったんで、heat transfer (熱伝達)の単位を落としたそうなんです―よって、正式には1949年にコロラド大を卒業していないし、当然学位も取ってません。
 
やっと13年後の1962年、オーロラ7の軌道飛行(250マイルのオマケ付き)から帰還した後に、その熱伝達に関するユニークにして貴重な体験学習?の成果を鑑みて、コロラド大は特別の計らいでもってカーペンターに晴れて正式に B.S. の学位を授けたのでありました。
 
(まあ、何ですね―こういうことを考えると、たとえイェーガーに文句なしの学歴があったとしても、マーキュリーには選ばれなかったんだろうなと、逆に思い知らされますね。学歴がないっていうのは、体よく断るための表向きの理由にすぎないという印象が拭えませんから、「ライトスタッフ」を見てても。)