独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3396】

 

ライトスタッフ」のファンダンスのステージは(「月の光」の伴奏でも)まるで地平に昇る太陽然とした照明の逆光がサリー・ランド(ペギー・デイヴィス)のシルエットを浮かび出し、おもむろに曲が始まってカーテンが上がり、その魅惑的な姿を覆い隠していた白い翼をゆっくりと広げながら、眩くも幻想的な舞を披歴していく。

 

この時のサリー・ランドが操る白い翼(ostrich feather fan)はイェーガーの NF-104 が煌めく太陽を目がけるように突っ切って飛ぶ蒼穹の白い雲と完全に重なっていて、時空を隔てたヒューストンのマーキュリー7とエドワーズのイェーガーを繋ぐ同時性・同期化(simultaneity・synchronization)アプリ的なツールにもなってます。

 

むろん、太陽に近づきすぎて翼を失うイカロス(=イェーガー)のイメージのみならず、太陽や「月の光」でアポロの月ミッション(その3030参照)、ジョン・グレン(フレンドシップ7)再突入シーンのアボリジニの神秘的な演出(その3034参照)、更にはイェーガーが果てしなく追う空に棲む悪魔(その3045参照)…

 

サリー・ランドのファンダンスは実に雄弁なメタファとして間違いなく機能してるんですよ―「シュガー・ブルース」ではなく「月の光」のファンダンスだからこそでありますね。