独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3029
 
ラストのフェイス7 打ち上げシーンのスクリプト
 
And then, as the rocket rises up and up, the MUSIC comes on stronger and stronger until you can almost sing along :
 
“Off we go, into the blue yonder, Flying high into the skies… ”
 
この  MUSIC Air Force Song Off we go into the wild blue yonder, Climbing high into the sun)であって、カウフマンの構想―空軍が(仕切って)ラストを締める段取りが明確です。
 
ライトスタッフ」は空軍のイェーガー(X-1)から始まって空軍のクーパー(フェイス7)で終わる―その正しいスタンス(the right stance)は徹頭徹尾、一貫して空軍(の the right stuff)なのである。
 
即ち、「ライトスタッフ」のコンセプトを約言すれば  "second-generation Yeager" (その3022 参照)―換言すれば(本編からして実体は) "Son of The Right Stuff" (その2984 参照)であり、それがラストの NF-104 の墜落~フェイス7の打ち上げ~最後のナレーションに(あざとく)凝縮される。
 
もともとの William Goldman による First Draft May, 1980)ではジョン・グレンのフレンドシップ7のフライトを描いて終っていて、ラストシーンは NOA  リカバリーされたグレンを乗せて飛び立つヘリ、そして 月へ―
 
THE COPTER.  The moon is rising, framing the copter.  Now the copter veers left,out of sight.
 
HOLD ON THE MOON.
 
Then the camera begins moving in closer and closer and as it picks up speed, straight at the moon—
 
FINAL FADE OUT.
 
仮にゴールドマン脚本の「ライトスタッフ」が撮られていたとしたら、100この独り掲示板はなかった… (イェーガーのイの字も登場しないんですから)

関連レス―
 
その1381
 
レビューを見る限り、その(牛飼いさんの仰る)一流の書評家氏は原作を読んでないとしか思えない。
 
およそ トム・ウルフの原作を知らずして、映画「ライトスタッフ」を正しく理解できるわけがない―なんて、狭量な原作至上主義的主張をしてるんじゃなく、原作からはポジティヴなアメリカ讃歌など(わたしの耳には)聞こえてこないのに、なぜ映画は >おおらかで優しいアメリカ讃歌の傑作 とやらになってたほうがいいのか(まるで自明のことであるかのように感じるが)全く理解できない。
 
イェーガー的な何かを捨象してしまっては、もはや「ライトスタッフ」は(まさにライトスタッフを欠くという意味で)空虚であり、とうてい「名作」たりえまい。
 
従って、仮にゴールドマンが意図したとおりになってたとしたら、トピ主さんは決して「ライトスタッフは名作です」トピを立ち上げてないし、結果わたしは居候先がなく路頭に迷っていたところでしょう。