独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3223】

 

その 892

 

わたしには トム・ウルフの「ザ・ライト・スタッフ」(原作)は尻切れトンボに感じるけれど、TV mini-series「人類、月に立つ」From the Earth to the Moon の原作 A Man on the Moon の著者アンドリュー・チェイキン Andrew Chaikin は―

 

Tom Wolfe only wrote about the Mercury astronauts and flight.  My goal was to take this handful of men, 24 humans who made the first voyages to another world, and tell their stories so vividly that you'd feel you were in the spacecraft with them.

 

と語って、トム・ウルフマーキュリー計画のみで終らせた尻切れトンボ話の全体像を余す所なく描いて(その肩代わりをして)やっているとも取れる解説をしている。

 

確かにそうであっても、「人類、月に立つ」では肝心のイェーガーが蚊帳の外であるから「ザ・ライト・スタッフ」の真髄は完全に抜け落ちてるわけで、従って「人類、月に立つ」と「ライトスタッフ」は根本的な部分では何の関係もない全く別のことを描いた話だとも言える―

 

そう考えると、純正ライトスタッフ・ファンは「ザ・ライト・スタッフ」をよくぞ尻切れトンボにしてくれたとトム・ウルフに感謝しなくてはいけないと気付かされる。

 

イェーガーの出る幕のない「ライトスタッフ」を見て「ライトスタッフは名作です」トピを立ち上げる奇特な純正ライトスタッフ・ファンはいないだろうし、不肖 sohkusa の居候先もなかったわけだし―

 

 

その1087

 

アメリカ映画 勇気と感動 ベスト 100」(The AFI's 100 Cheers:America's Most Inspiring Movies)で 12 位の「アポロ 13」の監督 ロン・ハワードが「ライトスタッフ」(同 19 位)について―

 

あまりに心酔していて「アポロ 13」を撮るのが怖かった

 

と、率直かつ真摯にして実に謙虚なコメントをしていて、純正ライトスタッフ・ファンとしては「さもありなん」と大いに得心させられ(「スペースカウボーイ」のイーストウッドによる秘孔を突いた解説と同様に)感銘させられさえする―その(ライトスタッフ的とでも言うべき)姿勢は明らかに(ロン・ハワードがプロデューサーの)「人類、月に立つ」でも随所に窺えよう。

 

参考

 

ロン・ハワードがホントに怖かったのは実は「ライトスタッフ」のようにコケることだったらしい―

 

Ron Howard  (Hal Marcovitz)

 

"I almost chickened out on Apollo13," Howard recalled. "It was pretty expensive. At the time, you know, $60 million or $62 million, it was still pretty high-end. The Right Stuff was a great movie that lost the studio a lot of money. Tom Hanks was really interested in doing Apollo 13, but every time I would talk about casting Hanks, friends would say, 'Oh, is it a comedy about space?'"