独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3305】

 

その2878~2879 (2018/10/ 3)

 

スカイラブを帰結とする場合、スコット・カーペンターのオーロラ7は重要な前フリ的意味を持つ―なので、トム・ウルフが(グリソムにではなく)カーペンター側に立つのは(話の本筋上)必然であり、おそらく純正ライトスタッフ・ファン投票で不人気 №1 のカーペンターではあろうが、トム・ウルフには(話の本筋上)不可欠で重宝な存在なのである。

 

従って、逆に映画「ライトスタッフ」でオーロラ7(と、その尻拭い的なシグマ7)が無視されているのも必然だと了解できる。

 

関連レス―

 

その1322

 

Mercury 7 を The Magnificent Seven と(シャレて)呼ぶのを当時から見かける―それに倣えばジョン・グレンが(どう見ても)ユル・ブリンナー

 

とすると、カーペンターが(そう見えない)スティーブ・マックイーンとなるけれど、まあ仕方あるまい。 (役回り的にはクーパーがホルスト・ブーフホルツ、グリソムがロバート・ヴォーンか)

 

マルコム・スコット・カーペンター

 

あらためて言いたいが、このユニークな(NASA astronaut にして NAVY aquanaut の)おっさんはマーキュリー7 随一のアンチ・イェーガー的ライトスタッフ、即ち 非ライトスタッフ的存在であり、ちょいとばかり登場する場面(ミッション)を早まったのが惜しい。

 

その1061―

 

前に >スコット・カーペンターなんぞはタイプ的に少なくともマーキュリーよりアポロ向きだったんだろうなぁ… と書いたけれど、更には(シーラブ的な)スカイラブ、スペースシャトルISS 向きだったと言えましょうか(何しろ実験好きだから)―とにかく マーキュリー7 の中では最もライトスタッフと形容し難い、ライトスタッフという表現にそぐわない存在であったのは確か。

 

 原作「ザ・ライト・スタッフ」には― 

 

カーペンターはそもそもライト・スタッフを持ちあわせていなかったのだ。 それだけは明らかだ。 彼はとうの昔に諦めてしまっていたのだ。 かつて自ら志願して多発エンジン機のパイロットになったではないか。 (今こそその理由がはっきりした!) ジェット機の飛行経験はわずか二百時間にすぎない。 選考上の偶然の僥倖から宇宙飛行士になれたにすぎないのだ、などなど。[中公文庫]

 

Carpenter never had the right stuff to begin with! That much was obvious. He had given up long ago. He had opted for multi-engine planes! (Now we know why!) He had only two hundred hours in jets. He was here only through a fluke of the selection process. And so forth and so on.(The Right Stuff)

 

というテストパイロット(ライトスタッフ)側からの一方的(論理無視)評価を皮肉るクダリがあったりもする。

 

なのにカーペンターは(おそらくマーキュリー7 では唯一人)原作「ザ・ライト・スタッフ」及び映画「ライトスタッフ」にも(←出番が少ないのがご不満にしろ)単純なまでに大いに好意的―

 

“Part of my affection for the book comes from my great affection for Tom Wolfe. But trying to put that aside, I believe the book itself accurately depicts in all its essential details Project Mercury. Tom takes literary license with nonessential details. It’s a fine book and made a fine movie, but the movie took even more license with nonessential details than Wolfe took in the book. My opinion of the book and movie is not widely shared by the rest of the Mercury guys. I liked the movie. But I wasn’t portrayed in much detail and the Carpenter character you saw didn’t invite controversy.” (Los Angeles Times)

 

ね、やっぱり何か変でしょ…