独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その2919
 
既に「人類、月に立つ」TV miniseries "From the Earth to the Moon" (1998) は当然 エリオット・シーの死についても(脇役的にながら)ちゃんと描いている。
 
関連レス―
 
その912
 
それでも(わたしら純正ライトスタッフ・ファンから見れば)ひときわ印象的なシーンがあって、エリオット・シーの墜落死を知らせにシーの自宅を訪れるジョン・ヤング
 
まさに死の使いであり、そのダークスーツ(にサングラス)姿は「ライトスタッフ」における黒服の牧師を髣髴させる。
 
「ザ・ライト・スタッフ」(原作)に軍隊では訃報を牧師か同僚(女性は不可)が直に伝えなければならないとして―
 

決定的な報らせがもたらされるとき、玄関の呼鈴が鳴る―このとき細君は玄関のドアがもはや自分の家のではないかのように、よしんばそうだとしても、もはやそれを開けるすべを失ったかのように、ただ茫然とドアを凝視するばかりである―そしてドアの外には一人の男性が立っているのだ… [中公文庫]When the final newscame, there would be a ring at the front door—a wife in this situation finds herself staring at the front door as if she no longer owns it or controls it—and outside the door would be a man… The Right Stuff

 

 
というクダリがあり、これをそのまま映像化したに違いないと思わせるシーンになってます。 (←ただし、シーは軍人ではないので軍隊儀礼に則ってとは言えないけども)
 
 
その913
 
ジョン・ヤングは事前にマリリン・ラベルに電話をかけ、先に(マスコミが来る前に)マリリン・シー(←二人とも同名の Marilyn)のところへ行って傍についていてやるように依頼する。(I need you to get to Marilyn's before the press gets there.
 
このシーンの描き方は(カットされてるのでなければ)たぶん吹き替えでなくても曖昧で、実際は(「ザ・ライト・スタッフ」で説明されてるとおり)ヤングはあくまでも自分が直に訃報を伝えるべく(マスコミが先走って知らせたりしないように)情報のシャットアウトを手回ししてるのである。
 
エリオット・シーが亡くなったことを私から話してもらいたいのかと訊く マリリン・ラベルにヤングはこう答えたらしい―
 
"No. I want you to do something much harder -- not tell her.  Somebody should be there with her right now,but she can't be told anything until I can come over and notify her officially.  We don't want some overeager newspaperman knocking on her door."
 
つまり、全く逆で君から話してはいけない―自分が行って正式に伝える(notify her officially)前にマリリン・シーには何も知らしめるな(だからマスコミから守ってほしい)と。
 
"I want you to do something much harder -- not tell her." という(わたしに言わせれば)一番肝心なポイントが明確には描かれてないのが惜しまれるシーンではあります―Part 11 " The Original Wives' Club" の監督はサリー・フィールド
 
余談
 
アポロ13 トラブルの際にはマリリン・ラベルに深刻な事態が知らされる前にピート・コンラッドが訪れたとか―「アポロ 13」の脚色ではマリリンが自宅で緊迫した状況を伝える TVニュースを見ながら NASA と電話で話す、その傍にコンラッドが(まるで誘拐犯からの脅迫電話を聴く刑事みたいな感じで)いるのは、どうやら事実に基づいてるもよう。