独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その2912
 
>優秀なテストパイロットとの定評があったエリオット・シーにして
 
と、わたしは書いてはいるが(例えば、See was reputed to be an excellent test pilot. Careful, judicious, and technically competent― などとされている)、スレイトンの酷評(Too old-womanish.)を照会するまでもなく、素人考えなりに思うところはあって―
 
その349       2004/ 4/ 2
 
これは全くの偏見ながら、エリオット・シーは、優秀ではあっても(海軍経験があるとは言え)民間のテストパイロットで、一方のトム・スタフォードはバリバリの空軍パイロット(当時は大尉、最終的には中将)でした―その差と言うか違いが、ひょっとしたら明暗を分けたのかという気もします。
 
わたしは不明にしてよく解らないんですが、スタフォードは Naval Academy を卒業(with honors)するや、(海軍ではなしに)空軍少尉に任命されてまして、おそらく本人の希望なのか、これは見ようによっちゃ、スカウトと言うか引き抜きみたいで、なかなか体裁がよろしい。
 
実際、スタフォードは空軍のエリートに違いなく、エドワーズのパイロット・スクールを修了後も、そのままインストラクターとして居残り(?)を命じられ、自らパイロットの教科書とか手引書を執筆したほどだったようです。
 
この辺に、まっすぐ雲の中へ上昇して仕切りなおすという、基本(かどうか知りませんけど)に忠実で安定した操縦スタイルとでも言うか、空軍で鍛え上げられたものを(素人目には)感じるんですが。
 
それに対し、なるべく滑走路が見えるようにと低高度のまま旋回して仕切りなおそうとしたシーの判断には、どこか自らの腕への過信といったものが感じられないこともない―確かに、事故原因はシーの操縦ミスと言うより判断ミスであったでしょうから。(そこに、落とし穴があったんじゃないかと…)
 
こんなことなら、シーじゃなくてバセットが前の操縦席に座りゃよかったのかも―と言うのも、バセットもちゃきちゃきの空軍で、エドワーズではイェーガー校長に鍛え上げられた宇宙飛行士候補生のひとりに違いなかったと想像されますので。
 
(更なる蛇足 あるページには、シーとバセットはそれぞれ単独で、つまり別々の T-38 で墜落したとしてるのがあって、最初にバセットが判断ミスで突っ込んで、後続のシーもそのままバカみたいに右へ倣えをしたということになってますが、こりゃどう見ても、とんでもない作り話でしょう。 かように、ネットの情報には迂闊に信用して鵜呑みにはできないものが少なくないんで、油断できません―ま、わたしの妄想のほうが、はるかに信用できないんですが…)