独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3211】

 

その 520 ~522 (2004/11/28~12/ 5)

 

ま、そんなこんなで 「ジョン・グレン物語」 のエンディングを締めくくるべく、とどめの極めゼリフは―

 

"Zero-G and I feel fine"  これ以外は考えられません。

 

この言葉は 1962年 2月20日、フレンドシップ7が(リフトオフ 5 分過ぎに)地球軌道に乗った瞬間にグレンが発しておりまして、「ライトスタッフ」でも エド・ハリスが(そのとおりに)再現してくれる。

 

このセリフを 1998年10月29日、STS-95 でリフトオフ 3 時間10分後、グレンが初めて地上と交信した際に、陳腐だろうけど(a trite old statement)…と前フリして "Zero-G and I feel fine" と繰り返したんですよ、全くもって陳腐にも。 (かつ、映画的には美味しいことに)

 

この後、36 年前と同じように夜のパース(オーストラリア)に一斉に灯がともる― それを(しみじみ)眺める ジョン・グレン

 

で、エンド・クレジットに入って(バーンと派手に「リパブリック賛歌」を被せて)終り―てな感じですか。

 

 

ライトスタッフ」でホットドッグがムチアの tracking station に到着するシーンのセリフ(デビッド・ガルピリルとの会話)は、オーストラリア人 Australian  アボリジニ Aborigine  アスロトノート Astronaut と微妙に語呂合わせっぽい感じにもなってますから(その3034参照)、あの辺の(いかにもゴードン・クーパー好みの摩訶不思議な)やりとりは(たぶん完全に)作ってるんでしょう。 (第一、のんびり中継所に出向くのが 2月20日って、打ち上げ当日―間に合うの? ←以下のように、グレンとの夜の交信には間に合う理屈にしても)

 

ただし、ホットドッグとジョン・グレンのやりとり(交信)は実際のまま(たって、むろん言い回しは実際とは違うが)を再現しておりまして、パース上空のフレンドシップ7からグレン(エド・ハリス)が―

 

I can see some lights down there in Australia, Gordo. Where are they from?

 

と訊いてきて、対しホットドッグ(デニス・クエイド)は―

 

All of Perth and Rockingham have turned their lights on for you.

 

と応える。

 

グレンは、後にパースの市長に会った際、その時の(当然、もの凄い額の)電気代の請求書を手渡されるんじゃないかと心配した―と(珍しく、しかも笑える)軽口を叩いておるようです。

 

ジョン・グレン物語」では、このパース市長にエド・ハリスが扮するってのも一興でしょう。

 

 

STS-95 は、実際にはパースをかなり離れた(北よりにずれた)ルートを通過したらしく、しかもフレンドシップ7よりも高く飛んでたので、「光の都市」を眺めるのには理想的なアングルでは全くなかったもようです。

 

それでも、ジョン・グレンは街をあげてのライトアップを(350マイル上空から)ちゃんとキャッチしていて―

 

"We've got a good view of Perth and there's a nice glow"

 

と交信。

 

フレンドシップ7の時よりも(遠い距離なのに)灯りが大きく見えるので、おそらく街そのものが大きくなったんだろうといった(何気に社交辞令的な?)感想を述べておりますね。

 

ま、そりゃ当然 36 年前よりパース(及びライトアップ・プロジェクト)は大きくなってるに違いないけど、あいにく角度的に問題があって(つまり、向きが傾きすぎてて)完全には見えてないはずらしいので、一種のリップ・サービスが入ってるのかもしれません、あのグレン上院議員のことだから。 (もっとも、"There are two big centers of light." とまで描写してるから、それなりに見えてたのは確かでしょうが)