独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3203】

 

その 503~507 (2004/11/ 4~15)

 

以前 ダーティなジョン・グレンに適役なのはカートウッド・スミスだと申しましたが、「ライトスタッフ」における 100% クリーン(ザ・マリーン)のジョン・グレンは ご存じ エド・ハリス

 

ジョン・グレン物語」では新たに若くてイキのいい(かつ、既にハゲてなきゃいけない)のを見つくろうことにして(歳とるのはメークで老けさせりゃいいんだし)、ぜひエド・ハリスには(uncredited で)ちょろっとでも顔を出してもらいましょう。

 

エド・ハリスは「ライトスタッフ」公開の翌 1984年の大統領候補指名選挙(民主党)の時にグレン上院議員に会う―このシーンのエド・ハリス役を本人が演れば面白いけれど、さすがにもう無理がありましょうから、知らん顔して対立候補のモンデール(副大統領)に扮しても笑える。 (←モンデールは髪がふさふさでしたのでカツラ必着です―よく見たら、ウェッブ役のジョン・P・ライアンに雰囲気そっくり)

 

余談

 

何日か前、今回の民主党候補のケリーがオハイオで最後のアピールを行った際に、グレン元上院議員も元気に応援してたらしい― 結局、そのオハイオで息の根を止められたけど…

 

 

ジョン・グレンケネディ・ファミリーと親しかったので(←のでってこともないが)言うまでもなく民主党

 

1974年に上院議員オハイオ州選出)に初当選して 4 期(24年)務めました。

 

1984年に民主党の大統領候補選に出たものの、抜群の知名度がありながら(かつ、タイムリーに「ライトスタッフ」が公開されたにも拘らず)あえなく敗退―ヘタクソな選挙の見本みたいに言われる。 (←お話にならないくらいの惨敗で、この時の 300 万ドルの借金が依然として残ってるとか―グレン個人の名義ではないにしろ)

 

先の民主党候補のケリーと反ブッシュ映画 「華氏 911」との関係を、グレンと「ライトスタッフ」になぞらえた記事―全然 違ゃうやろ。(不愉快ですらある)

 

何にしても、政治家としてのジョン・グレンは持ち前の面白くも何ともないキャラが如何ともしがたく、この分野においては正しい資質を微塵も示すことができなかった(まるで資質がなかった)ということでしょうか。

 

 

ジョン・グレンジョン・F・ケネディとの絡みは、フレンドシップの 3 日後に大統領自らケープに出向いてのセレモニーと、ぜひとも「お猿さんは、どこ?」事件を挟みましょう。

 

話の本筋になる諸々のイベントには事欠かないグレンではあっても、如何せん―ご本人があのとおりの基本的に面白くも何ともない Mr. Clean the Marine でらっしゃいますので、周りの登場人物を介して少しは面白オカシク味付けする必要があろうから。

 

他には、クロンカイトにも登場してもらって、フレンドシップ7と STS-95 の実況中継を入れる。 (クロンカイトがスクリプトに記されてるのに「ライトスタッフ」に登場しないのは要するに嫌悪していたからオファーを断った?)

 

そう言や、この両方の打ち上げに絡ませないわけにはいかないのがスコット・カーペンター、あのおっさんも(どっちかと言うと)面白くはないけども、かの有名なフレーズ "Godspeed, John Glenn" ―これはタイトル(キャッチコピー)にも使えるし、どうあっても外せんでしょ。

 

 

その 329~330     (2004/ 3/ 5~6)

 

ライトスタッフ」に描かれてるところによると、空軍のガス・グリソムの(ケープでの)セレモニーでは、(どこか気合の入らない) The Air Force Song が演奏されてました。

 

そして海軍のアラン・シェパードの(リカバリーの空母での)お出迎えは、「錨を上げて」 Anchors Aweigh。

 

海兵隊ジョン・グレンのニューヨークの凱旋パレードでは「リパブリック賛歌」 Battle hymn of the Republic でしたが、ジョン・グレンに勲章を授与するためにケネディ自らケープに出向いた折には(ちゃ~んと)あの The Marine Hymn が演奏される。

 

ケネディAir Force One から降りてグレンと歩く時にブラスバンド演奏―ケネディは「これ Marine Hymn ちゃうか。いつもどないしはんの、この曲が演奏されたら?」と尋ね、〈海兵のかたぶつ〉が然るべき作法を教えたところ、大統領は「さよか」とばかりに、そのとおりのことをしたんですよ―やにわに、その場に立ち止まって、ビシっと気を付け attention を。

 

The Marine Hymn が演奏される間、傍らに(同じく気を付けの姿勢をとる)グレンを従えて、微動だにしなかったそう。

 

曲が終わってから(おもむろに)歩き出したという二人―映画のラストシーンに使いたくなるじゃないですか、この絵面は。

 

参考

 

John F. Kennedy Library : John Glenn oral history interview

 

As we walked along, the President said, “Isn’t that ‘The Marine Hymn’ they’re playing?” and I said, “Yes, it is.” He said, “What do you normally do when they play ‘The Marine Hymn’?” and I said, “Well, as a loyal Marine, I normally stand at attention.” He said, “That’s what I thought,” and he stopped and stood at attention himself and I stood beside him. The people milling around didn’t know what this was all about. We just stood there motionless during the time. We stood there until they completed “The Marine Hymn” and then we moved on off.

 

 

ケープでのセレモニーの後、ジョン・グレンは大統領と一緒に(Air Force One で)ワシントンに飛ぶんですが、その折にケネディの娘のキャロライン(当時 4 歳)に紹介される。

 

キャロラインは自分で(チャーリーという)テリアや(ジャクリーンがフルシチョフにねだってプレゼントされたプーシンカという) space puppy や(ジョンソンからプレゼントされマカロニと名付けた)ポニーを飼ってたくらいに動物好きで、一躍人気者となった space traveler に会わせてもらえるとあって、それは楽しみにしていたらしい。

 

彼女はジョン・グレンに恭しくお辞儀して握手しながら辺りを見回し、ちょっとガッカリした顔で―

 

Where's the monkey?

 

これが有名なキャロラインの「お猿さんは、どこ?」事件 the incident of Caroline’s comment で、このネタを議会でのスピーチに使っていいかグレンがケネディに尋ねたら he laughed and laughed. だったという(すべらない)話。

 

彼女にとっては、宇宙旅行してるのはチンパンくん(おそらくはグレンの前に飛んだイーノス)しか念頭になかったという、あくまで無邪気な笑える勘違いながら、取りようによっちゃ、グレン(マーキュリー7)への深~い皮肉に聞こえなくもない…

 

そう訊かれたグレンがどう応えたかは不明だが、ホットドッグなら絶対あの決り文句を言ったことでありましょう―

 

You’re looking at him. と。

 

余談

 

ジョン・グレンは、ケネディ・ファミリーからの信頼が篤く、それはロバート・ケネディ暗殺の際、ロバートの子供たちに悲報を伝える役目を任されたというエピソードからも窺える。