独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3302】

 

カウフマンは「ライトスタッフ」(1983)が期待に反しコケたことを(その3218参照)いまだに眩暈がする(I’m still reeling)と嘆く―

 

“It was a huge disappointment to everyone, but particularly to me.” (Los Angeles Times  JAN. 26, 1988)

 

伝えられるように、ジョン・グレン民主党大統領候補指名(Democratic presidential nomination 1984)キャンペーン(その3203参照)の煽り―グレンをヨイショした政治的映画(a political movie)だとのアホらしい先入見から少なからぬ興行的ダメージを被ったには違いなかろう。

 

Newsweekエド・ハリス(Ed Harris as Astronaut John Glenn)の顔(アップ)写真に“The Right Stuff  Can a Movie Help Make a President ? ” と不躾な見出しを付けて表紙(October 3, 1983)にしたが、グレンが早々に撤退した(モンデールが指名候補になった)結果を見ずとも、グレン陣営に(仮にあったところで)「ライトスタッフ」の選挙宣伝効果は焼け石に水(?)、どころかネガティブ(昔はヒーローだった過去の人みたい)に作用した部分もあったかもしれない。

 

いずれにしろ、カウフマンの「ライトスタッフ」を正しく(素直に)見る者であれば、殊更グレン個人を持ち上げてるなんて全然お門違いの印象を受けたりしまい。

 

少なくとも、カウフマンがグレンに利するよう意図していたわけは微塵もないのであって、それはグレンのフレンドシップ7をフィナーレにしたゴールドマン脚本を(こんなの、使えないからと)ボツにし、自らイェーガー(のライトスタッフ)をセンターに据え替えた脚本を書いた(その3029、3082参照)ことからも明らか。

 

その「ライトスタッフ」がグレンの(意図せざるにせよ)後押し宣伝プロパガンダ映画と見なされ、また却って反グレン陣営のネガキャン(イメージ操作)に逆利用され、つまらん政争(選挙工作)の具として犠牲になってしまった… てなとこかいな。

 

それもこれも、エド・ハリスが笑えるくらい完全無欠すぎた(その3193~3194参照)のが仇になった感じもするけど。