【誰にともなしに、独り言レス―その3300】
《過去レス復元コーナー》
ホルストの「惑星」 (2003/ 1/16)
ちゃんと挿入曲としてクレジットされてますね。
ジョン・グレンがフレンドシップ7で飛び立つシーン、まず〈火星〉がかかります―そして、すぐ続けて〈木星〉が流れて、よく聴くと〈海王星〉につなげてるような。
それから、「ライトスタッフ」のテーマ曲についてはチャイコフスキーにそっくりと言うより、アレンジみたいなもの―誰が聴いてもチャイコフスキーの〈バイオリン協奏曲〉でしょ、あれは。
そのくせ、ちゃっかりオスカー(作曲賞)取ってるけど、特にクレームついたって話も聞かない―せめて編曲賞とかにしてもらいたかったかな… 全然ケチつけてるわけじゃなく。
ま、何だかんだ言っても、しょっちゅう口ずさんでますが―当然「ライトスタッフ」のほうを。(と言い訳しとこう)
その 97 (2003/ 8/21)
>そして全編に流れるミュージックが最高、名曲だからこそ何時聞いても良い ― by トピ主さん (msg 1)
今回は「ライトスタッフ」に使われてるクラシックを改めて確認しておきましょう。
登場順に―
ヘンデルの「メサイア」、ホルストの「惑星」、ドビュッシーの「月の光」
この全 3 曲、いずれも悪くない使われ方だと思います。
「メサイア」(Messiah)は、マーキュリー7のお披露目シーンで「ハレルヤ」(alleluia)の大合唱のなか(その3139参照)、ホットドッグとガス・グリソムが(f*ckin’-a,bubba とか言って)にんまり。
「惑星」(The Planets)は、ジョン・グレンのフレンドシップ7を〈火星〉(Mars)で打ち上げて、〈木星〉(Jupiter)から〈海王星〉(Neptune)につなげるという軌道を描く―ちょっと、あざとい感じで。
そして「月の光」(Clair de lune)― サリー・ランドのファンダンスは、あのジョンソンが present to you と得意げに宣ってるとこを見ると、「コミュニストの月の光で眠る気にはなれん」というセリフにもかけてあるのか。(その3030参照)
この「惑星」に関しては異論もあるやに思う―イェーガーのX-1のシーンで既に使われてると。
でも、あれは喩えれば本歌取りなんですよ、わたしに言わせりゃ―ビル・コンティが「惑星」をちょいと拝借して作ってるだけで。
対し、フレンドシップのシーンは小澤征爾&ボストン響の「惑星」をそのまま(編集して)使ってますね。
「惑星」がクレジットされてるのは、あくまでもそのためであって、決して剽窃のソシリからの逃げ口上のためではありますまい―はからずも、その巧いエクスキューズになるにしても。
さて、そうなると避けて通れないのが、我らが「ライトスタッフ」のテーマ曲について―
以前このトピでも当然話題になったように、このテーマ曲はチャイコフスキーのバイオリン・コンチェルトにそっくりと言うか、そのものと言ってもよろしい―即ち、そのアレンジであると。
なので、わたしはむしろ「惑星」に使った手(?)を、このテーマ曲にこそ使うべきだったと考えとります。
例えば、スペーススーツに身を固めたマーキュリー7が歩いてくる、あの印象的なシーンとかで、本物のバイオリン・コンチェルトを堂々と流しておく―その上で(「惑星」のように)その旨ちゃんとクレジットに明記しておいたら…
ま、いささか姑息ではあるけれど、そうやってアリバイ作りのクレジットさえしておけば、あのテーマ曲はチャイコフスキーに大いにインスパイアされてはいるが、あくまでビル・コンティ自身のオリジナル曲として、何の疑義も受けることなく、また誰に憚ることなくアカデミー作曲賞(original score)も取れたんじゃないか、と思ったりもするんですけど。(その場合、わたしは殆どギャグみたいな笑えるセンスに深い感銘を受けたことでありましょう、間違いなく)