【誰にともなしに、独り言レス―その3394】
名作「ライトスタッフ」(最終形態)において、マーキュリー7のアイコンタクトは(THE MUSIC FADES どころか、逆に)「月の光」が溢れんばかりの佳境とも言える(27小節目 un poco mosso 指定の)辺りを狙ってシンクロさせていて、その曲(ファンダンス)の高揚(飛翔)感のまま尚も上昇し続けるイェーガーの NF-104 に巧みに(あざとく)カットバックされる。(THE SKY CHANGES TO INDIGO AS PLANE ROARS UP AND UP.)
こんな芸当は幻想的な「月の光」なればこそ無理なく感受しうるのであって、どだい下世話な「シュガー・ブルース」では作れない構成(展開)、そもそも何で「シュガー・ブルース」の最中に And then, a strange thing happens. なんて(いきなり微妙すぎる)雰囲気になるのか―ったく、何でやねん?
サリー・ランドのファンダンスと唐突なマーキュリー7のアイコンタクト、そこに劇的なイェーガーの NF-104 を(時空を無視して)オーバーラップさせるという自由奔放な脚色(その3080参照)なんだから、とうてい原作に律儀ではありえまい。
いくらスクリプトで義理立てしていようと、絶対に「シュガー・ブルース」は使えません―だから、実際 カウフマンは最終形態で使っていない。
ひょっとして、カウフマンはビル・コンティに「シュガー・ブルース」に似て非なる使えそうな曲を依頼(無理強い)していたものの(これ以上、盗作はできまへんと)蹴られたんで、仕方なく「月の光」をあてた―てな話は聞かないけど。
註)ビル・コンティに盗作まがいの曲を書かせたのはカウフマンであり、名曲「ライトスタッフ」が剽窃の誹りを受けるのは筋違い―てな話は聞いてるけど。(その2985、3298~3300参照)