独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その2954
 
関連レス―
 
その1058
 
昨晩見た日テレ「NASA 50年」は(予想したよりは)まあマトモに作られていたものの、いくつか(どころじゃないけど)気になった点があって、なかでもジェミニ 6 号・7号による初のランデブー・フライトを紹介する際のナレーションが―
 
これ(ランデブー)に挑むのはジム・ラベル、フランク・ボーマン、トム・スタフォードの 3
 
と、なぜか「3 人」に限定しているのは全くもって解せん。
 
2 台の宇宙船でランデブーを目指す と言っておきながら、2 人乗り × 2   4 人のクルーを挙げないのは単純なミスと見逃して(大きく構えて)やるわけにはいかない―それも、完全無視されてるのが(誰あろう)筆頭格と言うべきウォーリー・シラーときてるんだから。(おまけにトム・スタフォードとする映像が明らかにピート・コンラッドじゃん、それ―アホか…)
 
※ この番組への突っ込みは改めてレスします(たぶん)
 
 
その1065
 
NASA  50年」(ナレーション)は人類の歴史に残る最初の >月面着陸に NASA は最強の 3 人を選んだ と臆面もなくアジる―
 
「最強」って…
 
まあ 所詮はバラエティなんで適当に盛り上げてるだけ(単なる言葉のあや)にしても、殊更(当時の状況を歪めてまで)ドラマチックに作るのはどうか。
 
アポロ11 のクルーの選定については(結果的にせよ)いつものローテーションどおりアポロ 8 のバックアップが順当に次の次の次のミッションを飛んだにすぎず、この 3 人が他の誰よりも優秀な「最強」メンバーだったから選ばれたというのは全く当たらない―事実、はるかに(ピカピカのマル適マーク付きの)強力な連中が居並び控えていた。
 
早い話が最初に月まで行ってきたアポロ 8 のフランク・ボーマン、ジム・ラヴェル、ビル・アンダース、更には月着陸寸前までのリハーサルを済ませたアポロ10 のトム・スタフォード、ジョン・ヤングジーン・サーナンらには月ミッション経験者という厳然たる強み(客観的優位性)があるのだから。
 
むしろ NASA は最初の月着陸ミッション(アポロ11)に「最強」の 3 人を選びはしなかった―と、わたしは思う。
 
※ もしも仮にアポロ10 が不首尾に終っていたなら、NASA はアポロ11 で再リハーサルをやらねばならず、結果 アポロ12 が最初の月着陸ミッションになっていたに違いないので、そう考えるだけで >月面着陸に NASA は最強の 3 人を選んだ という見方が(「最強」といい「選んだ」といい)およそ的外れなのが分ろう。 (←最初に月に降り立ったのがアームストロングではなくアポロ12 のピート・コンラッドだった場合、トム・ウルフは「ザ・ライト・スタッフ」をどう展開させていたか妄想してみるのも一興…)
 
 
その1066
 
参考
 
ディーク・スレイトンは LMP(のバズ・オルドリンの代わり)にジム・ラヴェルを選択肢に挙げていたとも伝えられるが、たとえラヴェルを加えても、さしたる補強になりそうにない。(←この提案は逆にアポロ11 3人が「最強」だから選ばれたわけではではないことの証左でもある)
 
第一、仮にアームストロングが受け入れても当のラヴェルは承服していたのだろうか―最初の月着陸ミッションにしても(当然なるべき) CDR としてじゃなく(降格人事の) LMP、既に月まで飛んだ実績のあるラヴェルが今更(同じ 2 期生の)アームストロングの後塵を拝するポジションに甘んじるとは思えない。 (←実際 その辺を気遣ってアームストロングはラヴェル LMP 案を拒否したとも)
 
単純にアポロ 810 のクルー選抜なら「最強」は トム・スタフォード、ジム・ラヴェルジョン・ヤング New トリオ(家庭の事情のあったボーマンは除外)に絞られようが、やはり肝心のチームとして巧く機能するかは(船頭多くして何とやらで、ずらり強力なメンバーを揃えれば成功するなんてもんじゃないし)いささか疑問でもあろう。
 
※ 周知のようにアームストロング、オルドリン、コリンズの 3 人は(関係がぎくしゃくしていて)決して仲がよろしくなく、その点でも(番組はアームストロングとオルドリンの軋轢をドラマ仕立てで描いてるくせに)チームとして「最強」には程遠い―せいぜい(結果的に)見事、最初の月面着陸を成し遂げた(あくまで結果オーライの但し書き付き)「最良」チームだったとしか言えまい。