独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3509】

 

合理的な妄想とでも言うか、もしもウェルチが F-100A で墜落死(1954)してなければ North American’s chief test pilot として North American X-15 の初フライトテスト(1959)で(1955 に NACA から North American に移籍したクロスフィールドではなく)自ら飛んで、やはり慢性 dive 中毒による最期を遂げたかもしれない。

 

実際に X-15 で墜落死したのは 15 November 1967 あの(イェーガーが「いたく感銘を受けた」)F-104 奇跡の脱出事件(1963)で後部座席から射出し(コンマ何秒のタイミングで)難を逃れたマイク・アダムス Michael J. Adams(その2946参照)―

 

X-15A-3 のアダムスは―

 

10:34:19  “I’m in a spin.”

 

という交信を最後に(40 秒後の)10:34:59 空中分解した。(62,000 feet  at Mach 3.93)

 

一旦は spin から抜けて(inverted 逆さまの)in a 45-degree dive(at Mach 4.7)状態に陥ってしまい(地上の管制も X-15 の hypersonic spin なんて全くの想定外で)コントロール不能で墜落―このまま妄想のウェルチ X-15 hypersonic dive にスライド(焼き直し)できるくらいにダブって映る。

 

アダムスはコントロール・システムが不具合(electrical disturbance)の X-15 を何とか立て直して帰還するチャンスもあった―が、おそらく(機械的なトラブルゆえのみならず)パイロット自身が方向感覚を失った(disoriented)可能性を指摘されていて、その時 アダムスは vertigo(回転性めまい)を起こしていたとも推測されている。

 

X-15 の third flight でアダムスは上昇時の vertigo 症状を報告(post-flight debriefing)していて、そんな何か潜在的に危なっかしい体質じゃ(もとから宇宙志向だった)アダムスは NASA Astronaut Selection には(medical screening で)不適格だったろう(アダムスの susceptibility to vertigo は X-15 では不問に付されていた)―このラストフライトで高度 50 miles(80 km)をクリアしてる(266,000 feet = 81,077 meters)ので死後に Astronaut wings(USAF)を授与されてはいるけれど。(その2918参照)