独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3125】

 

トム・ウルフの訂正は単に Peugeot を Prinz に置き換えただけのようなので、about four feet long and had perhaps forty horsepower は元々(プリンツではなく)プジョーについての言及かもしれない―としたら、four feet は four meter の誤記か? (プリンツは 26 hp しかないし)

 

ま、ウルフが何を思って書いたのか全く定かではないが、別に重箱の隅をつつく気などなくて、ざっくり言うなら、トム・ウルフのペンは滑ることがあると感じてるんですよね、わたしは。

 

関連レス―

 

その138~139  (2003/10/ 9)

 

イェーガーが X-1 でサウンドバリアを破ったと言うか、そんな壁はなかったことを示した時、アバラを2本折ってたというエピソードは、つとに有名。

 

何で、そんなドジをふんでしまったのか―その原因が諸説あって、「ライトスタッフ」で(マコトしやかに)描かれてることはウソ八百だと思われてる諸兄も少なくないでしょう。

 

でも、イェーガー本人の説明を信じるならば、殆んどあのとおりだったようですよ、どうやら。

 

何しろ、そりゃ絶対ウソだろと思ってたグレニスとの追っかけっこにしてからが、本当の話らしいですからねぇ。

 

イェーガーって…

 

アホか。

 

 

あの日、つまり X-1 で超音速を記録した1947年10月14日は火曜日だったそうです、イェーガーによると。(←チェックすると確かにそうでした)

 

で、グレニスとパンチョの店に出かけたのが(前日だった「ライトスタッフ」とは違って本当は)土曜の夜―

 

夕食を済ましてから外に出て、もちろんパンチョの快ケツ乗馬クラブ(Happy Bottom Riding Club)のお馬で追っかけっこ riding horses and chasing each other をしたと言うんですよ、二人して。

 

ライトスタッフ」では、イェーガーはサボテンか何かに思いっ切りラリアートをくらってましたが(←あれじゃ死にまっせ)、実際は戻ってきた時にかこいが閉めてあったのが暗くて見えず、それに(馬が)ぶつかって振り落とされた―それで右のアバラを折ってしまった。

 

イェーガーって…

 

アホか。

 

 

その561 (2005/ 1/30)

 

映画「ライトスタッフ」ではイェーガーは 1947年10月14日の前日に落馬して肋を折った―わたしの知る限り、本当は 10月11日(土曜)の夜です。

 

ところが、原作「ザ・ライト・スタッフ」(中公文庫)では―

 

十月十二日の日曜の夕方、チャック・イエーガーは妻と一緒にパンチョの店に立ち寄った October 14 was a Tuesday. On Sunday evening, October 12, Chuck Yeager dropped in at Pancho's, along with his wife.  とあります。 (翌日は月曜日だが、とも  The next day, Monday, his side still hurts like hell.)

 

これは(イェーガー本人らの証言を信用するなら)おそらくトム・ウルフの勘違いかとも思われるが?

 

かように、いかにノン・フィクションだからとて(だからこそ、と言うべきか) ゆめゆめ 油断なりません… (てゆうか、映画と原作と史実は それぞれ別物だという基本的スタンスを、まずは再確認して肝に銘じておきましょう ←大事です)