【誰にともなしに、独り言レス―その2902】
その1082
参考 1
オルドリン・シニアはクラーク大でゴッダード Robert Goddard （"the father of the space age"）の物理の講義を受けていて、後に（ジュニア同様）マサチューセッツ工科大で博士号を取得している―この（外に連れ立ってキャッチボールをしてくれるようなタイプでは全然なかった）親にして何とやら。
※ ついでにベタなトリビアながらシニアの妻、つまりバズの母親 Marion の旧姓は Moon ―彼女はアルコール依存でアポロ11の前年に自殺していて（遡れば、その父も depression で自殺している）オルドリンが地球に戻ってきて（遺伝でもあるまいに）全く同じ轍を踏むように精神的におかしくなった理由のひとつ―と言うより、たぶん最大の理由かとも思う。（←少なくとも巷間に流布される First Man になれなかったショックでアルコール依存になったなどという単純で皮相な話ではなかろうと思うが）
参考 2
当時の新聞に（船長のアームストロングではなく）オルドリンが First Man になるだろうとする観測記事があり、例えば―
'Man's first footprint on the untouched lunar sand probably will be that of Dr. Aldrin, a 38 year-old aerial combat veteran who is the world champion space walker and an expert on orbital rendezvous'. （The Albuquerque Tribune, dated January11th, 1969）
まんざらオルドリン（親子）だけが勝手に入れ込んでいたわけでもなさそう。 （ちゃんと EVA の最長記録保持者でランデブーの専門家だという実際的な根拠も示されている）
その1083
蛇足
こうして見ると、共に空軍の戦闘機パイロットで ARPS の校長に就任してはいるものの、オルドリンとイェーガーは全く別種にして異質なことが分る。（言ってしまえば ＞そんなヤワな神経じゃライトスタッフは勤まらんやろね）
わたしにはイェーガーに学歴があろうとなかろうと NASA の宇宙飛行士には選ばれなかったと思われるので、たとえイェーガーが（高卒ではなく）宇宙航空学か何かの博士だったとしても同じことだが、それでも仮にイェーガーがオルドリンの立場だったら、アームストロングは LMP にジム・ラヴェルをというスレイトンの提案を二つ返事で承諾していたに違いない―いや、それ以前にイェーガーを外すなんて命知らずなマネをスレイトンがやるわけないから、結局イェーガーは誰が何と言おうと船長のアームストロングを無視して LM を自分で操縦し、挙句に船長のアームストロングを差し置いて（クロスフィールドを出し抜いた時のように "Operation NASA Weep" と称し）何食わぬ顔で最初に月面に降り立ったに違いない（？）
まあ、そんな妄想はともかく、オルドリンはヘラヘラのイルカ顔（アームストロング）なんかより圧倒的に人間臭いキャラ―どうもイルカ顔の映画が（イーストウッドの手を離れたせいもあり）あまり期待できない、つまり面白くも何ともないと予想されるとなると、いっそオルドリンの映画をこそ作ってもらいたい。（殆んど接点がなかったようにあるイェーガーにはアームストロングの T-33 泥沼事件をダシにしてでも絡ませればよろしい）
そのオープニングは… 当然 アポロ捏造信者へのオルドリン怒りの鉄拳シーンになりましょうか。
