【誰にともなしに、独り言レス―その3021】
あそこで窓アピールしたゴードン・クーパのフェイス７が「ライトスタッフ」のフィナーレ―カプセルの窓が映されて外（青空）にカモメが飛んでるでしょ、これ見よがしに。
そしてリフトオフするホットドッグの最後のセリフ―
The sun is coming through the window now.
Oh, Lord, what a heavenly light.
この（あからさまな）あざとさが「ライトスタッフ」を名作たらしめてるとも言えましょう。
このクーパーの窓とグリソムのハッチ要求は（単なるマーキュリー・カプセルの説明、及び軽～い前フリどころか）実は「ライトスタッフ」全体の構図を確信犯的に表していて、その簡単な図式をイメージ（妄想）すると―
イェーガーが二重構造の the unscrewable pooch としてセンターに立つ
その右（right サイド）に the right stuff としてのクーパー
その反対（または裏）側に screw the pooch するグリソムが配置される
クーパーは（表のテーマである）イェーガーの the right stuff を継承し
グリソムは（裏の系譜である）イェーガーの screw the pooch を（時間上は先に）示す
つまり、このイェーガー、クーパー、グリソム（の揺るぎない 3 本柱）によって映画「ライトスタッフ」の何たるかが明快に語られる―そういう解りやすい（こともないにしても、明確に意図された）構成になってるんですよ。（←ま、妄想ですけど）
カウフマン自身によるラスト（grand finale）の解説―
Philip Kaufman: The last line an actor says is Dennis Quaid's. He's going up after he's launched, total grace under pressure. “The sun is coming through the window now,” he says. “Oh Lord, what a heavenly light.” And then Bill Conti amazing theme kick-off for the grand finale, with Levon Helm narration of the Mercury 7 respective fates. Levon Helm had that voice that Tom Wolfe ascribed to Chuck Yeager, that sort of West Virginia drawl that Sam didn’t have. That’s why I had Levon as the narrator of the movie.（Punch a hole in the sky An oral history of The Right Stuff）
