独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3540】

 

マッティングリーに頼んでシミュレータに入ってもらう場面(スクリプト [吹き替え])―

 

KEN MATTINGLY

- You start on a procedure?   [何か試してみたか?]

 

CONTROL – WHITE(ジョン・アーロン)

- Well, the engineers have tried but, I mean... it's your ship, we gotta get you in there.  [えぇ、でもこの船のことは あなたが一番ご存じでしょ]

 

って…もうメチャクチャにも程がありすぎのセリフで、これじゃ行き詰ったアーロンがマッティングリーを頼みの綱にしてるみたいだし、訳(吹き替え)に至っては熟練の司令船パイロットに何か再起動の秘訣でも教えてもらうかのように聞こえる。

 

繰り返し(ラヴェルに倣って)念押ししとくけど、マッティングリーは(スワイガートと同じく)新米なんだぞ(その3537参照)―いくら通常の操縦訓練を積み重ねてきてたって、全くの想定外にもミッション途中にシャットダウンさせた司令船を再起動してやるなんて(当然 power-up は打ち上げ前にしかしないものだから)誰も考えてすらない異常事態を元・司令船プライムパイロット一人のシミュレータ操作に(it's your ship だとばかりに)丸投げして解決してもらおうとしてる、このアーロンこそが実は(司令船電力システムのエキスパート Jim Kelly と二人で)LM → CM 電力チャージ(a way we can get power from the lunar module fed backwards to the command module)再起動手順のタイムライン(チェックリスト)を練り上げたのであって、そのアーロンがマッティングリーに(アホのふりして?)お伺いを立てるってのは…メチャクチャにも程がありすぎのトンデモ話。

 

アーロン自身は話を超単純化(oversimplification)したウケ狙いストーリーの「アポロ 13」に寛容で、よく状況を再現してると褒めてますけども―

 

That was very much of an oversimplification of what it was. But I thought the Apollo 13 movie was probably the best space reenactment kind of movie that's been done. It was well done. It caught the context of it.

 

マッティングリーに(その手順をスワイガートがオデッセイで実行できるかどうか)シミュレータで試させるというシチュエーション自体は(さほど)間違ってないにせよ(I wonder if the crew can actually do that, actually do all those steps. So that's when Ken Mattingly and others started taking our sequence and going to simulators and trying.)、やはり「アポロ 13」のマッティングリーも(ジーン・クランツ同様)フュージョン的所産であって、ハリウッド式超単純化によって一人マッティングリーを悲劇のヒーローに仕立て上げてるわけですよ。