独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3101】

 

the only ticket 関連レス―

 

その1366

 

ふと目にした本(「80年代アメリカ映画100」)の「ライトスタッフ」評に―

 

時は移り変わり、宇宙時代のお荷物となった空軍基地の閉鎖が決定する。 最新にして最後の訓練機 NF-104 を見つめるイェーガーは―

 

とあって、ちょいと気になった。

 

あのシーンで連絡官はイェーガーに―

 

The bad news is the entire program's probably going to be scrapped.

 

From now on, the astronaut boys in Houston have got the only ticket.

 

と愚痴る―つまり、空軍のプログラム(具体的には X-20 Dyna-Soar のこと)が廃棄されるのであり >空軍基地の閉鎖 などとは一言も語っていないが?

 

周知のように イェーガーの NF-104 は ARPS(宇宙飛行士養成学校みたいなとこ)の話だし、エドワーズには後々もスペースシャトルが帰還したりしていて >宇宙時代のお荷物 なんてわけがない。

 

参考

 

もとネタ 原作「ザ・ライト・スタッフ」―

 

たまたまイエーガーが飛行した日、彼が離陸のため滑走路を走り始めたちょうどその頃、国防長官ロバート・マクナマラは、X 20 計画の打ち切りを発表した。 有人軌道実験計画(スカイラブ)は公式には命運を保ちはしたが、軍の宇宙航行者が生まれる可能性はほぼなくなった。 ヒューストンの男たちだけが、その切符を手にしていた。 ピラミッドの頂点を星にまでとどかせることのできるのは、彼らをおいて他にはいない。 もしも彼らにその力があればだが。 [中公文庫]

 

It so happened that on the day of Yeager's flight, at just about the time he headed down the runway on takeoff, the Secretary of Defense, Robert McNamara, announced that the X-20 program had been canceled.  Although the Manned Orbiting Laboratory scheme remained alive officially, it was pretty obvious that there would be no American military space voyagers.  The boys in Houston had the only ticket; the top of the pyramid was theirs to extend to the stars, if they were able.

 

 

 

その408~409 (2004/ 6/20)

 

わたしは 独り言レス−その F104(2003/ 8/27)に↓こう書いてます―

 

Anyway, the bad news is the program's probably going to be scrapped (どのみち悪い報せだが、このプログラムは廃棄されることになりそうだ)

 

あの連絡官がイェーガーに NF-104 を見せながら、つれなく↑こう言うんですが、このプログラムとは(いわゆる)X-planes による超音速実験の研究プログラムのことでありましょう。

 

NF-104 が Xプレーンかどうかはともかく、少なくとも(大枠では)その延長線上にあるのは間違いないですから。

 

そしてその理由を↓こう説明します―

 

the astronauts in Houston have got the only ticket (ヒューストンの宇宙飛行士が、一枚きりの切符を手に入れたのさ)

 

 

この >X-planes による超音速実験の研究プログラムのこと という、あの連絡官のセリフについての(意識的に守備範囲を広げた)わたしの漠然とした指摘は、その背景にあるであろうマクナマラの意向を見てとるならば、より正確に↓こう特定してもいいでしょうね―

 

あの連絡官の言う廃棄されることになるプログラムとは、即ち X-20 ダイナソア計画に他ならないと。

 

 

むろん、連絡官は NF-104 に絡めて the program と言ってるんだし、当時のイェーガーのエドワーズにおけるポジションは全然描かれてないのですから、あくまでも暗にダイナソア計画のことを仄めかしてるに違いないとしか主張できないのではあるが。

 

それに、「ライトスタッフ」お得意の時系列を無視した最たるシーンにつながるセリフですから、おいそれとマクナマラの計画中止の発表の日付を根拠にするわけにもいきませんでしょう―そのことが(おそらく)背景にあるとしか。

 

更には、あの連絡官が X-20ダイナソアに関わってるとなると、またぞろ(とっくに封印したはずの)やっかいな [謎の liaison man] 問題が(まるでゾンビのように)脳裏に蘇ってくるんですが、金輪際このネタをいじるつもりはございませんから、ご安心のほどを(?)