独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3110】

 

その1390~1391

 

もとより映画は原作(または史実)とは別物だし、あくまで 一つの映画として自立(自律)していなければならない(と、わたしは考える)ので、「ライトスタッフ」 は原作(または史実)がどうだろうと、映画を見た範囲内(限界内)だけで自分なりの感想・解釈を追求(追究)、言うなれば "pushing the envelope" することが肝要であって、ややもすると後知恵・受け売りの訳知り顔で事足れり的になりがちな 「ライトスタッフ」 評なんぞを得々とやらかさぬよう、このわたしからが反省・自重せねばなるまい―ともホントは思ってないけど、かくして 独り言 は限界ぎりぎりまで果てなく続く(悪い予感がする)のであった…

 

で、映画ではない実際のイェーガーの NF-104 については、その709(2005/ 8/16)―

 

事故原因をパイロット、即ち イェーガーの個人的な資質に求める(いささか悪意を感じざるをえない)主張によれば― 端的に、イェーガーの技術は古い航空力学 aerodynamics の範囲内にとどまっており、それが どれほど卓越したものであろうと、新しい宇宙の領域の space dynamics には通用しない(少なくとも同列には論じられない)ということらしい。

 

しかも イェーガーは古い aerodynamics すら ちゃんと学んではおらず、その確たる知識もなしに専ら勘と経験で飛行機を操縦してきた。 (連絡官がイェーガーを natural-born stick and rudder man と呼んでたように、文字通りの natural ってとこか)

 

そんなイェーガーにとって(F-104 ならまだしも)さすがに NF-104 aerospace trainer は守備範囲の外だったというわけです。 (←同じ理屈はイェーガーが X-15 を飛ばしてないことにも付けられえよう)

 

 

NF-104 がイェーガーの >守備範囲の外 だというのは―

 

Unfortunately, the AST [Aero Space Trainer] above 100,000 feet in a steep climb was no longer an airplane but became a space vehicle, without the attributes Chuck was inherently familiar and gifted to deal with.  That airplane demanded a full understanding of space dynamics and control, not just aerodynamics. Unfortunately, Chuck had only the latter and that was more experienced and intuitive than technical. (NF104.com)

 

なる(もはや勘と経験だけで通用する領域じゃありませんよと、あの natural-born stick and rudder man のイェーガーを門前払い、せせら笑いするような)評に簡潔であろうけども、イェーガーは(あのイェーガーであるから)NF-104 が単純に F-104 に N が付いただけのこと―それどころか、この N は実質的にテストパイロットとしてのイェーガーそれ自身を全否定していた(つまり Non-Yeager の N ですらあった)のかもしれないのに―くらいの安易にして軽~いノリで―

 

I'm taking her up to wring her out a bit, any objections ? 

 

と(純正ライトスタッフ・ファン諸兄を喜ばせつつ)かましていたとも見れましょうか。

 

つまり Non F-104 = Non-Yeager だったわけですよ、諸兄― any objections ?