独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3523】

 

そもそもから考えると(考えなくても分かるけど)、そもそもの事の発端は一本のネジの外し忘れヘマだったぁ!な~んて単純化しすぎの話じゃなくて、そもそもアポロ宇宙船(プログラム)は過剰なまでのフェイルセーフ(念には念のバックアップ・システム)が確立している(ことになっている)にも拘わらず、それでも起るはずのない(ミスの連鎖による)事故は発生した。

 

結論から先に言うと(とっくに言ってるが)、スケジュールが遅れたって(ちゃんと適切に)不具合のないタンクに交換しておけば酸素タンクの爆発は起きてないでしょ、ってこと。(その2990、2999、3520参照)

 

アポロ13 の爆発した酸素タンク O₂ tank № 2 は最初アポロ10 の機械船(service module SM-106)に載せてたもので、その頃は電磁干渉(electromagnetic interference)の問題があり、№ 1 タンクと№ 2 タンクをセットした据え付け棚(oxygen shelf)全体を取り外してアップグレード redesign(修正・改良)し、後回しで a later spacecraft 即ち後のアポロ13(SM-109)に充当したという経緯らしい。

 

作業の際(October 21, 1968)shelf ごとクレーンでリフトしてたら № 2 タンク側を固定してたボルトは外してたのに(うっかり)№ 1 タンク側のボルトを付けたままだったんで、№ 2 タンク側だけ 5 cm(2 inches)ばかり持ち上がるやガタンッと落下して(元に戻って)しまった―外見は別にどうってダメージもなかったけれど、この時どうもタンク内の fill(vent)tube(パイプ)に歪みが生じた(緩んだ)らしいんですね、中までチェックしようがなく気付かれもしなかった(さして気にもされなかった)けども。

 

で、アポロ13 打ち上げ前の地上テスト countdown demonstration test(CDDT March 16, 1970~)、この(アップグレード済み oxygen shelf の)№ 2 酸素タンクに液体酸素を充填しテスト(打ち上げリハーサル)が順調に終了後、いざ(気体酸素 gaseous oxygen を注入し中身の液体酸素 liquid oxygen を圧し出して)抜き取ろうとしたところ、ゆるゆるでスカスカのパイプ(a loosely fitting fill tube)のせいなのか「あらっ? 全然 抜けんじゃん… どうゆうこと?」てな(気の抜ける)事態になった―

 

ここが運命の分かれ道だった気がしますね、わたしは。

 

これが例えばアポロ11 だった場合なら 100% この時点で the troublesome oxygen tank を(当り前に操作できるものに)交換してるはず。(どっか悪いけど、まぁいいっかぁなんて軽~いノリで初の有人月着陸に向かうわけないから―命より?大事だから酸素は―燃料電池 fuel cell に必須だから―それで発電して水もできるんだから―今更で申し訳ないけど)

 

が、もうアポロ11(July 1969)、アポロ12(November 1969)と 4 人のムーンウォーカーが見事に成功してるんで、アポロ13(April 1970)ともなると世間の注目も薄らいできたし、まぁいいっかぁ的ネガティブ “go” fever とでも言うか、フェイルセーフへの過信(慢心)による(このままで)イケイケ気分だったのか―

 

面倒でもバラして分解点検してみるなど手間暇かけず、どうせアポロ10 から取り外す時にドジって配管ねじ曲げたせいとかだろうとの(タンク履歴からの)憶測で、手っ取り早くタンク内のヒータで液体酸素を気化して排出 detanking O-ka~y(問題な~し)と相成った―って、手っ取り早くたってタンクを空にするのに何時間もヒータで熱(boil off)してるんですよ、な安易かつ横着な姿勢でいいのか?

 

いくら厳重なバックアップ・システムがあろうと、たとえ想定内のセカンド・チョイスであっても、やむを得ずプラン B(それダメ~的オプション)を選んでしまった―ここが運命の分かれ道と言う他ないでしょう。

 

※ 果たせるかなジム・ラヴェルは(まことに愚かにも)―

 

"Hold it. Wait a second. I'm riding on this spacecraft. Just go out and replace that tank."

 

と、その時タンクの交換を断乎として主張するべきだったと後になって(つくづく)悔やみ反省しております。(遅せーよ、ったく)