【誰にともなしに、独り言レス―その3440】
結局、とにかくトンプソンを厄介払いしたい(責任もってエドワーズ配送の約束をした)ネリス空軍基地は(ようやく呪いが解けたか)うまい具合に通りすがりの空軍(USAF)の C-47 が渡りに船(ならぬ輸送機)となって NASA から届いた不良貨物を(きっと燃料補給サービスのオマケしてやって)やっとこさ返品できたのであるが、かくして NASA アスホール・トリオの武勇伝(the tale of the three hot shot NASA test pilots)は後々までネリス及びエドワーズ(即ち、空軍)の語り草となったのだった。(いやはや…)
で、この F-104 ネリス事件の詳細を知れば、パワハラ腹黒おやじのアームストロング評―
He wasn't too good an airplane driver.
てのが全く不当だとは抗弁できないと(素人目には)映るんですけど、何についても意見は人それぞれ当然あって、それもアームストロングに近しい X-15 のパイロットが逆に―
“the most technically capable of the early X-15 pilots”
“the most intelligent of all the X-15 pilots, in a technical sense.”
と最上級(most)の誉め言葉で持ち上げてもいる。
が、細かい(かつ、基本的な)ことを言うと、これはエンジニアとしてのアームストロングの the most technically capable で the most intelligent という評価であって、パイロットとしての操縦テクニック(← technically や technical に惑わされないよう)を特に論じたものではなかろうと思われるし、それならパワハラ腹黒おやじも―
Neil was a pretty good engineer.(その2890参照)
と、端から喜んで認めてますでしょ、反語的(pretty)な皮肉を漂わせつつ。
それに、この場合 X-15 pilot は airplane driver に該当するのか?という問題もある。(第一、イェーガーは一度も X-15 で飛んでないんだから)
仮に、これがイマイチ・パイロット説への反論になってるとして―まぁ、それでも残念ながら、おまゆうギャグに聞こえてしまうことには、こう主張してアームストロングを最高に評価してくれてるのは NASA アスホール・トリオの雄 ミルト・トンプソンなんですよね、これが。(あれ以来、恥ずかしくてネリスに顔を出せなくなった、あのトンプソンに言われてもなぁ… 仲間内で誉めてるし)
※ この年末にトンプソンは性懲りもなく F-104(B ではない、得意?なほう)で何とイェーガーの NF-104 を先取りした射出~奇跡の生還をやってのけている。(危ないヤツなんです、マジで)