独り掲示板

ライトスタッフは名作です-2

独り言レス

【誰にともなしに、独り言レス―その3252】

 

その1005~1006

 

"I think we found what we came for," Irwin told Houston.

 

としているネタもと(Apollo 15 Summary)によれば、アーウィンにはジェネシス・ロックは手招きして自分を拾うよう呼びかけてるように見えたとか。 (It seemed to beckon, Irwin thought, and to say "come and sample me.")

 

スコットも異口同音の感想("sitting there like it was waiting for us.")を述べているが、アーウィンとは違って、それを神の啓示(神の導き)などとは考えていないようだから、月に行くと誰しも神ががるというわけではないのだろう。

 

月に行った者は皆(その神秘的な体験のせいで)意識が変わる―という(まことしやかな)定説があるけれど、わたしには単なる俗説(都市伝説)に思える。

 

アーウィンが月で神の臨在(遍在)を実感して信心深くなった(宗教家になった)のは個人的で特異な例にすぎまい。 (ミッチェルなんぞは月に行く前から既にイッてたわけだし)

 

極端な話、仮にイェーガーが月に行ったとして、あのイェーガーが一変して「ふりむけば、そこに神は在る」とか何とか神妙に宣ったりするわけがなかろう… (←そんなヤワな神経じゃライトスタッフは勤まらんやろね)

 

 

参考 1

 

その点、実に分りやすくて笑えるのがアラン・シェパードの感想で―

 

"Before I went to the moon I was a rotten SOB. Now I'm just an SOB." (SOB=son of a bitch)

 

腐れサナバビッチだったシェパードは(月に行ってからは)ただのサナバビッチになったと(冗談めかした自己分析で)ささやかな内面的変化を告白しており、まあ必ずしも神だの何だのを引き合いに出して大げさに語る宇宙飛行士ばかりではないのは確か。

 

参考 2

 

念のために確認(注意)しておくと、ジェネシス・ロックはスコットとアーウィンが採取して間もなく(almost immediately)地上のメディアによって名付けられた―なので、アポロ15 が地球に持ち帰った後、その分析の結果(少なくとも 40 億年前のものと判明)を聖書に因み Genesis Rock (創世記の岩) と呼ばれるようになったので決してはない。 (←ここを思い違いしないように)

 

従って、アーウィンが帰還してジェネシス・ロックという命名を知り(←スコットは新聞で知ったとか)その採取が神の啓示であったことを確信したというのは、ちょっと都合のよすぎる(辻褄が合わない気もする)話なのでは…

 

参考

 

ジェネシス・ロック Genesis Rock は後に変成作用を受けていることが精査され(もっと古い斜長岩 sample 60025 を次のアポロ16 が採取しもしたし)エクソダス・ロックExodus Rock と呼ぶべきだとも―

 

The Genesis Rock – BioLogos  by Stephen O. Moshier October 21, 2014

 

Indeed, the Genesis Rock, officially named sample 15415, was among the oldest Moon rocks recovered by the Apollo expeditions (1969-1972), dated to about 4100 million years. Careful examination revealed that the rock experienced some shock and metamorphism (exposure to high temperature) after it formed. Perhaps the impact that formed Spur Crater excavated it from the Moon’s crystalline basement, prompting some lunar geologists to rename it the Exodus Rock !  The Apollo 16 crew collected an older 4360-million-years-old anorthosite.